第十六章 鬼 The Oni

Yuki's Story
 

第十六章

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次の日、大名は忍者の長と家来と一緒に山へ向かって馬を走らせていました。間もなく岩屋の入口に着きました。

大名は「ここで待て。どんなことが起こっても、着いてきてはいけない」と言いました。

「大名さま、その場所は危ないようです。誰かお供を連れて行った方がいいのでは…」と、長が勧めました。

「この岩屋の住人の力は、私を殺したければ、兵が全員でかかってもかなわないほどのものだ。このより先は、わし一人で行かなければならん」と大名は答えました。

それから大名はろうそくを点して、岩屋の入口に入りました。間もなく大きな洞窟に来ました。いきなり、太い声が聞こえました。「俺さまの住まいに入って来たのは誰だ?」

大名は深く会釈しました。「鬼さま、昔、力をお貸しいただいた者でございます。もう一度手伝ってくださいませんか」と言いました。