Free Ebooks with Audio - Study Japanese with these online ebooks; a great way to learn Japanese vocabulary. Click to hear the story read by a native speaker. Many stories have PDFs to download and print out.
![]() |
| |
|
Kanji crossreferenced with only a number are indexed to the Kodansha Kanji Learner's Dictionary; kanji cross-referenced with N+number are not in the Kanji Learner's Dictionary, and are indexed to Nelson's Japanese-English Character Dictionary. 第一章【だいいっしょう】 chapter 1 [1706], [2105], [1342] |
![]() |
| |
|
Kanji crossreferenced with only a number are indexed to the Kodansha Kanji Learner's Dictionary; kanji cross-referenced with N+number are not in the Kanji Learner's Dictionary, and are indexed to Nelson's Japanese-English Character Dictionary. 0052 体 タイ、テイ、からだ、かたち body, substance, object, reality, counter for images 0285 活 カツ、い(きる)、い(かす)、い(ける) lively, resuscitation, being helped, living 0293 独 ドク、トク、ひと(り) single, alone, spontaneously, Germany 0302 娘 ジョウ、むすめ、こ daughter, girl 0344 婚 コン marriage 0374 探 タン、さぐ(る)、さが(す) grope, search, look for 0558 村 ソン、むら town, village 0640 残 ザン、サン、のこ(る)、のこ(す)、そこな(う)、のこ(り) remainder, leftover, balance 0657 現 ゲン、あらわ(れる)、あらわ(す) present, existing, actual 0902 紹 ショウ introduce, inherit, help 0912 結 ケツ、ケチ、むす(ぶ)、ゆ(う)、ゆ(わえる) tie, bind, contract, join, organize, do up hair, fasten 0978 財 ザイ、サイ、ゾク property, money, wealth, assets 1106 都 ト、ツ、みやこ metropolis, capital 1243 方 ホウ、かた、―かた、―がた direction, person, alternative 1245 介 カイ jammed in, shellfish, mediate, concern oneself with 1277 全 ゼン、まった(く)、すべ(て) whole, entire, all, complete, fulfill 1311 変 ヘン、か(わる)、か(わり)、か(える) unusual, change, strange 1342 章 ショウ badge, chapter, composition, poem, design 1344 貧 ヒン、ビン、まず(しい) poverty, poor 1408 幸 コウ、さいわ(い)、さち、しあわ(せ) happiness, blessing, fortune 1430 若 ジャク、ニャク、ニャ、わか(い)、わか―、も(しくわ)、も(し)、も(しくは) possibly, low number, immature 1451 美 ビ、ミ、うつく(しい) beauty, beautiful 1453 前 ゼン、まえ、―まえ in front, before 1458 家 カ、ケ、いえ、や、うち house, home 1496 葬 ソウ、ほうむ(る) interment, bury, shelve 1505 墓 ボ、はか grave, tomb 1522 暮 ボ、く(れる)、く(らす) livelihood, make a living, spend time 1574 昔 セキ、シャク、むかし once upon a time, antiquity, old times 1615 見 ケン、み(る)、み(える)、み(せる) see, hopes, chances, idea, opinion, look at, visible 1634 発 ハツ、ホツ、た(つ)、あば(く)、おこ(る)、つか(わす)、はな(つ) discharge, departure, publish, emit, start from, disclose 1684 姿 シ、すがた figure, form, shape 1706 第 ダイ、テイ No., residence 1722 答 トウ、こた(える)、こた(え) solution, answer 1732 豊 ホウ、ブ、ゆた(か)、とよ bountiful, excellent, rich 1772 集 シュウ、あつ(まる)、あつ(める)、つど(う) gather, meet, congregate, swarm, flock 1934 向 コウ、む(く)、む(い)、―む(き)、む(ける)、―む(け)、む(かう)、む(かい)、む(こう)、む(こう―)、むこ、むか(い) yonder, facing, beyond, confront, defy, tend toward, approach 1974 度 ド、ト、タク、たび、―た(い) degrees, occurrence, time, counter for occurrences 2047 者 シャ、もの someone, person 2105 一 イチ、イツ、ひと-、ひと(つ) one 2111 人 ジン、ニン、ひと、―り、―と person 2125 亡 ボウ、モウ、な(い)、な(き―)、ほろ(びる)、ほろ(ぶ)、ほろ(ぼす) deceased, the late, dying, perish 2133 大 ダイ、タイ、おお-、おお(きい)、-おお(いに) large, big 2179 生 セイ、ショウ、い(きる)、い(かす)、い(ける)、う(まれる)、 う(まれ)、うまれ、う(む)、お(う)、は(える)、は(やす)、き、なま、 なま―、な(る)、な(す)、む(す)、―う life, genuine, birth 2180 出 シュツ、スイ、で(る)、―で、だ(す)、―だ(す)、い(でる)、い(だす) exit, leave N4384 スイ、だれ、たれ、た who, someone, somebody |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] 間もなくゆきは海に着きました。砂浜で漁師が網に開いた穴を繕っていました。 「こんにちは、漁師さん。私はゆきと申します」とゆきは言いました。 「こんにちは、ゆきさん」と漁師は答えました。 「よろしければ、私が網を繕うお手伝いをいたします」とゆきは言いました。 「分かりました。ゆきさんが網を繕ってくれるのなら、私は貝を採ります」と漁師は言いました。 それからゆきは砂浜に座りながら網を繕って、その間に漁師は海岸で貝を採りました。 間もなくゆきは網を繕い終わりました。「漁師さん!網を繕いました」と呼びました。 漁師は網をよく見ました。「きれいに修繕できていますよ。前より大分よくなったようです。助かりました。どうもありがとう」と言いました。 「いいえ、あまりうまくできなくてごめんなさい」とゆきは答えました。 「これからどこに行くところなのですか」と漁師は聞きました。 「幸せを探すために都に参るところです」とゆきは答えました。 「そうなんですか。では、頑張ってください」と漁師は言いました。 「頑張ります」とゆきは言いました。 「どうか、感謝の印に貝を半分受け取ってください」と漁師は言いました。 「そんなにいただくことはできません」とゆきは言いました。 「いいえ、つまらないものですよ。この繕っていただいた網で、たんと魚が捕まえられると思いますから」と漁師は言いました。 「本当ですか。では、貝をいただきます。どうもありがとうございます」とゆきは答えました。 それからゆきは貝を懐に入れ、都へ向かいました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten
|
![]() |
| |
|
Kanji crossreferenced with only a number are indexed to the Kodansha Kanji Learner's Dictionary; kanji cross-referenced with N+number are not in the Kanji Learner's Dictionary, and are indexed to Nelson's Japanese-English Character Dictionary. 第二章【だいにしょう】 chapter 2 [1706], [1224], [1342] |
![]() |
| |
|
Kanji crossreferenced with only a number are indexed to the Kodansha Kanji Learner's Dictionary; kanji cross-referenced with N+number are not in the Kanji Learner's Dictionary, and are indexed to Nelson's Japanese-English Character Dictionary. 0028 伝 デン、テン、つた(わる)、つた(える)、つた(う)、つだ(う)、―づた(い)、つて follow, report, communicate, legend, tradition 0092 修 シュウ、シュ、おさ(める)、おさ(まる) discipline, conduct oneself well, study, master 0205 呼 コ、よ(ぶ) call, call out to, invite 0284 海 カイ、うみ sea, ocean 0315 捕 ホ、と(らえる)、と(らわれる)、と(る)、とら(える)、とら(われる)、つか(まえる)、つか(まる) catch, capture 0320 浜 ヒン、はま seacoast, beach, seashore 0340 張 チョウ、は(る)、―は(り)、―ば(り) lengthen, counter for bows and stringed instruments, stretch, spread, put up (tent) 0367 採 サイ、と(る) pick, take, fetch, take up 0374 探 タン、さぐ(る)、さが(す) grope, search, look for 0492 漁 ギョ、リョウ、あさ(る)fishing, fishery 0528 懐 カイ、エ、ふところ、なつ(かしい)、なつ(かしむ)、なつ(く)、なつ(ける)、なず(ける)、いだ(く)、おも(う) bosom, breast 0554 印 イン、しるし、―じるし、しる(す) stamp, seal, mark, imprint, symbol, emblem, trademark, evidence, souvenir, india 0712 頑 ガン、かたく stubborn, foolish, firmly 0758 私 シ、わたくし、わたし private, I, me 0764 助 ジョ、たす(ける)、たす(かる)、す(ける)、すけ help, rescue, assist 0772 砂 サ、シャ、すな sand 0892 師 シ expert, teacher, master, army, war 0903 終 シュウ、お(わる)、―お(わる)、おわ(る)、お(える)、つい、つい(に) end, finish 0930 網 モウ、あみ netting, network 0959 繕 ゼン、つくろ(う) darning, repair, mend, trim, tidy up, adjust 1079 謝 シャ、あやま(る) apologize, thanks, refuse 1106 都 ト、ツ、みやこ metropolis, capital 1224 二 ニ、ジ、ふた、ふた(つ)、ふたた(び) two 1247 分 ブン、フン、ブ、わ(ける)、わ(け)、わ(かれる)、わ(かる)、わ(かつ) part, minute of time, segment, share, degree, one's lot, duty, understand, know, rate, 1%, chances, shaku/100 1275 会 カイ、エ、あ(う)、あ(わせる)、あつ(まる) meeting, meet, party, association, interview, join 1308 参 サン、シン、まい(る)、まい―、まじわる、みつ 1342 章 ショウ badge, chapter, composition, poem, design 1366 穴 ケツ、あな hole, aperture, slit, cave, den 1378 当 トウ、あ(たる)、あ(たり)、あ(てる)、あ(て)、まさ(に)、まさ(にべし) hit, right, appropriate, himself 1408 幸 コウ、さいわ(い)、さち、しあわ(せ) happiness, blessing, fortune 1424 岸 ガン、きし beach 1569 受 ジュ、う(ける)、―う(け)、う(かる) accept, undergo, answer (phone), take, get, catch, receive 1614 貝 バイ、かい shellfish 1633 思 シ、おも(う)、おもえら(く)、おぼ(す) think 1706 第 ダイ、テイ No., residence 1722 答 トウ、こた(える)、こた(え) solution, answer 1879 感 カン emotion, feeling, sensation 1934 向 コウ、む(く)、む(い)、―む(き)、む(ける)、―む(け)、む(かう)、む(かい)、む(こう)、む(こう―)、むこ、むか(い) yonder, facing, beyond, confront, defy, tend toward, approach 1989 座 ザ、すわ(る) squat, seat, cushion, gathering, sit 2086 着 チャク、ジャク、き(る)、―ぎ、き(せる)、つ(く)、つ(ける) don, arrive, wear, counter for suits of clothing 2092 開 カイ、ひら(く)、ひら(き)、-びら(き)、ひら(ける)、あ(く)、あ(ける) open, unfold, unseal 2094 間 カン、ケン、あいだ、ま、あい interval, space 2133 大 ダイ、タイ、おお-、おお(きい)、-おお(いに) large, big 2155 手 シュ、ス、て、て―、―て、た― hand 2180 出 シュツ、スイ、で(る)、―で、だ(す)、―だ(す)、い(でる)、い(だす) exit, leave 2182 半 ハン、なか(ば) half, middle, odd number, semi-, part- 2183 本 ホン、もと book, present, main, true, real, counter for long things 2186 申 シン、もう(す)、もう(し―)、さる |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] しばらく行くと、ゆきは焚き火のそばに座って、兎を焼いている狐に出会いました。 「こんにちは、狐さま。私はゆきと申します」とゆきは言いました。 「こんにちは、ゆきちゃん」と狐は答えました。 「美味しそうな匂いがしますね。私はお腹が少し・・・すみません、狐さま。よろしければ、その兎を分けていただけませんか。私は貝を少し持っているのですが」とゆきは言いました。 「いいですよ。貝を分けてくれれば、私も兎を分けてあげます。ところで、どうしてそんなに美しいお嬢さんがこのような道を一人で旅しているのですか」と狐は聞きました。 「幸せを探すために都に行くところです」とゆきは答えました。 「気を付けて行くのですよ」と狐は言いました。 「はい。ありがとうございます」とゆきは答えました。 それからゆきは貝を開け始めました。驚いたことに、それぞれの貝の中に大きな真珠が入っていました。 「あの、狐さま、この貝の中に入っている真珠もお受け取りください」とゆきは言いました。 「そんなにもらうことはできません」と狐は答えました。 「一粒だけでも受け取ってください」とゆきは言いました。 「あ なたのような気前の良い人間には、これまで一度も会ったことがありません。それでは、真珠を一粒と、数本の尻尾の毛とを交換しましょう。もし身の危険を感 じるようなことがあったら、この尻尾の毛に触れながら『助けて』と三回唱えてください。そしたら、私たち一族はあなたを助けるためにそこに現れます。三度 までなら助けてあげましょう」と狐は十本くらいの毛を尻尾から抜き取りながら言いました。 「そんな大切なものをいただくことはできません」とゆきは言いました。 「たいした物ではないですよ」と狐は言いました。 「そこまでおっしゃるのなら、ありがたく頂戴します」とゆきは真珠と尻尾の毛を交換しながら言いました。 兎と貝を焼きながら、ゆきは残りの真珠を懐に入れました。そして尻尾の毛を結って腕飾りを作り、自分の手首に巻きました。 二人が兎と貝を食べた後でゆきは「ご馳走さまでした。いただいたばかりで申し訳ないのですが、そろそろ失礼します」と言って町へ向かいました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
|
[Click to hear this Chapter] ゆきは都を目指して旅を続けました。歩き通しだったので、日が沈む頃になるとお腹が減り始めました。ふと足を止めると、ゆきは美味しそうな匂いが辺りに漂っていることに気がつきました。 「どこからあんな美味しそうな匂いがしてくるのかしら」とゆきは思いました。周りを見回すと、道端に天幕が張ってあるのを見つけました。天幕に近付くと、その匂いはいっそう強くなりました。 天幕に着いた時、ゆきは天幕の後ろにいる呉服商を見つけました。その商人は夕食の仕度をしているところでした。 「ごめんください」とゆきは商人に話しかけました。 「どちらさまですか」と商人は尋ねました。 「はい、ゆきと申します。美味しそうな匂いに誘われてまいりました」とゆきは答えました。 「そうですか。かわいそうにお腹を空かしているんですね。そうだ。お茶を入れてくれませんか。一緒に食べましょう」と商人は言いました。 「ありがとうございます」とゆきは答えました。 それから、ゆきは湯を沸かして、お点前を披露しました。 商人は、「確かに良いお茶を使ってはいるのですが、それでも元の味を忘れてしまうほどの結構なお点前でした。そんな見事な茶道を、都以外で目にすることが出来るとは思いもしませんでした」と、驚きました。「どちらでこれを習いましたか」 「祖母が教えてくれました」とゆきは答えました。 「あなたのように美しく、そして見事な茶道で美味しいお茶を入れることの出来る娘さんには、絹の着物がよく似合うと思います。ちょうどここに、綺麗な絹の着物がございます」と商人は言いました。 「そうですか。そういったものを今まで着たことがありませんでした。ぜひ、着てみたいのですが、お金がありません」と、うつむきながら答えた時、旅の途中で漁師から貝をもらったことを思い出しました。ゆきは懐の中の真珠を取り出しながら、「これと交換していただけませんか」と言いました。 「これほど大きな真珠を今まで見たことがありません」と商人は言いました。「その真珠一粒と引き換えに、私の一番綺麗な絹の着物をさしあげます」 「これほど綺麗な着物を旅路で着ることはできません。きっと汚してしまうでしょうから、もしよろしければ、包んでくださいませんか」とゆきはお願いしました。 「はい、もちろんですとも。ありがとうございます」と商人は言って、ゆきから真珠をもらい、一番綺麗な着物を包んでゆきに渡しました。 「どうしてあなたのような美しいお嬢さんが、このような道を一人で旅しているのですか」と商人は聞きました。 「幸せを探すために都に行くところなのです」とゆきは答えました。 「そうですか。でも、この道を一人で旅するのは危険ですよ。今夜私のそばで寝た方がいいでしょう。そうすれば、ここで私が護衛をすることができますから。私は、明日、発ちますが、その都の方へは行きません」と商人が言いました。 「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて、今夜ここで寝させていただきます」とゆきは答えて、持っていた布を地面に広げ始めました。 「地面で寝るのはかわいそうだ。私の天幕で寝てもかまいませんよ。そこの垂れ幕で仕切りますから、ご安心なさい」と商人が言いました。 「はい。では、そうさせていただきます」とゆきは答えました。布を開いたとき、一冊の本が落ちました。 「家系図です。私は家族の最後の子孫なので、他に誰も受け継ぐ人がいません」とゆきは答えました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
|
[Click to hear this Chapter] 次の朝、商人は手紙をゆきに渡して「都に着いた後で、温泉に行ってこの手紙をそこの女将に渡してください。その人は私の姉なのです」と言いました。 「分かりました。必ずその手紙をお姉さんにお届けします」とゆきは言いました。 それからゆきは都へ向かい、商人は別の方へ行きました。 間もなくゆきは浪人らに出会いました。 「こんにちは、お侍さま。私はゆきと申します」とゆきは浪人の頭に言いました。 「ふふふ。なんでそんなに美しい娘がこんな道を旅しているのかな」と頭は言いました。 「幸せを探すために都に行くところです」とゆきは言いました。 「今日はついてるぞ」と頭は言ってゆきを掴みました。 「そうだな」と他の浪人が言いました。 「いや!侍じゃない!山賊だわ!手を離して!助けて助けて助けて!」とゆきは叫びました。 あっという間に一匹、二匹、ついには百匹もの狐が浪人の間に現れて、浪人を咬んで躓かせました。 「畜生!妖怪が!逃げよう!」と浪人は言いました。 「このお嬢さんは俺が守っている。貴様のような奴は彼女に指一本触れてはならんぞ」と狐は浪人の頭に言いました。 それから浪人は皆狐に追わられて逃げていきました。 「狐さま、助けてくださってどうもありがとうございます」とゆきは言いました。「真珠をもう一粒差し上げましょうか」 「そんなに貰うことはできませんよ」と狐は答え、「あともう二回まで私を呼んでも構いません。さあ、気を取り直して、旅を続けなさい」と励ましました。 「どうも、ありがとうございます。それでは失礼します」と言って、都へと歩き始めました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
|
[Click to hear this Chapter] 間もなくゆきは都の門に着きました。 「こんにちは。私はゆきと申します。どうぞよろしくお願いします」とゆきは門番に言いました。 「なんで君のような子がこの町に一人で来るんだ」と門番は言いました。 「幸せを探すためです」とゆきは答えました。 「では、この町に仕事があるんだな」と門番は言いました。 「そうです。あっ、それと、この手紙を温泉の女将にさしあげることになっているのです」とゆきは門番に手紙を見せながら言いました。 「それが本当なら、町に入っても構わない。しかし、もし三日以内に仕事が見つからなかったら、町を去らなければならんぞ」と門番は言いました。 「はい、分かりました。すみませんが、温泉はどこですか」とゆきは聞きました。 門番が道順を教えた後で、ゆきは間もなく温泉に来ました。 「ごめんください」とゆきは呼びました。 「いらっしゃいませ」と女将は返事をしながら、出てきました。 「こんにちは。私はゆきと申します。女将さんに話をさせていただいても宜しいですか」とゆきは聞きました。 「こんにちは、ゆきさん。私が女将です」と女将は言いました。「いかがなさいましたか」 「実は、旅路で、とある商人さまと出会いました。商人さまは、この手紙を温泉の女将であるお姉さまに渡してくださいと言いました。こちらをどうぞ」とゆきは手紙を女将に渡しながら言いました。 「どうぞ上がってください。その間に読んでおきますから」と女将は言いました。 「お邪魔します」とゆきは言いました。 「ああ、弟はあなたのお手前は素晴らしいと書いております。その手並みを拝見したいと思います。弟から貰った、その新しい絹の着物を着た後で、茶の湯を点ててください。もしあなたが弟の言う通りの方なら、ここで雇いますよ」と女将は言いました。 「はい。でも、私は少し汚れております。こちらの新しい絹の着物を汚したくないと思っているのですが」とゆきは言いました。 「あ、そうですね。どうぞ、あちらがお風呂になっています」と女将は言いました。お風呂に入って絹の着物を着てから、ゆきはお点前を披露しました。それを見届けてから、女将は、「どうやら弟が申していたよりも、ゆきさんの茶の湯の腕は達者のようですね。こんなに素晴らしいお手前を、十五年以上もの間見たことがありません。失礼をいたしました。どうぞここにお留まりください」と深い会釈をしながら言いました。 「どういたしまして。誠に粗末なものでしたが」とゆきは言いました。「よろしければ、ここで勤めさせていただきたいと思います。でも、私はこの町に着いたばかりです。住まいもなく、お金もありません。こちらに貝から見つけた真珠が少々あるだけです」と、ゆきは懐から真珠を取り出して言いました。 「それでは、その真珠を使って首飾りを作ると良いでしょう。ここにある部屋に住んでも結構です。明日、私とゆきさん、二人で一緒に買物をしましょう。真珠の首飾りを作るのに宝石商に行ったり、絹の着物をもう少し買いに弟の店に行ったりしましょう」と女将は言いました。 「しかし、お金がありません」とゆきは言いました。 「心配しないでください。お金は私がお貸しします。この町一番の茶道家なんですから、すぐにも返すことが出来ますよ」と女将は言いました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
|
[Click to hear this Chapter] 次の朝ゆきは早く起きました。古い服を着てから、温泉の掃除を始めました。しかし女将はゆきを見て、「この町一番の茶道家がそんなことをする必要はありません。さあ、絹の着物に着替えて買い物に行きましょう。真珠を忘れないようにしてください」と言いました。 女将はゆきの素性が気になるのか、市場に行く間に、色々と質問をしました。 「どちらで茶道を学んだのですか」と女将は聞きました。 「実は、祖母から茶の湯を習いました」とゆきは答えました。 「お母さんや、お父さんは?」と女将は聞きました。 「母も父も私が生まれてから間もなく亡くなりました」とゆきは答えました。 「そうですか。あなたは今、おいくつですか」と女将は聞きました。 「今年で十七歳になります」とゆきは答えました。 「そうですか。お祖母さんのお名前を教えていただけませんか」と女将は聞きました。 ゆきがお祖母さんの名前を教えた頃、最初の店に到着しました。 女将が「その名字…」と尋ねかけた時、番頭が店先に現れました。「あっ、番頭さん、こちらはうちの新しい腕利きの茶道家、ゆきさんです」と紹介しました。 それから女将は次々と店を巡って、ゆきを商人に紹介して回りました。 程なくすると、新しい茶道家について、町の住民が皆口にするようになりました。温泉に行ってゆきの茶の湯を見た人々は皆驚き、ゆきの茶の湯の腕を褒めました。その後の数日間、温泉はかつてないほど賑やかでした。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
|
[Click to hear this Chapter] 城の中でも新しい茶道家の腕について皆が話題にしていました。殿さまの長男が家老に「その新しい茶道家の名高いお点前を、今晩にでも見てみたい。温泉に行って、手筈を整えてくれ」と言いました。 「畏まりました」と家老は言って、温泉へ出かけました。 家老は温泉に到着すると、「女将、茶の湯の予約をしたいのだが」と言いました。 「はい。来週はいかがですか」と女将は言いました。 「今晩はどうだ。若殿さまが城で新しい茶道家のお手前をご覧になりたいとおっしゃっておる」と少し急き立てるように、家老は女将に言いました。 「若君さまですか。はい、はい、今晩の予約を入れておきます。今晩必ず城に行かせます」と女将は快く答えました。 家老が去った後で、女将はゆきのところに行きました。「ゆきちゃん!今晩、若さまが城であなたのお手前を見てみたいそうです。新しい真珠の首飾りと一番きれいな絹の着物を着ていきなさい」と言いました。 その日、温泉は早めに店じまいしました。女将はゆきが城に行くために身支度をするのを手伝いました。その夕刻、ゆきは城に行きました。若殿の部屋に案内された後で、「はじめまして。温泉の茶道家、ゆきと申します。どうぞよろしくお願いします」とゆきは言いました。 「はじめまして、ゆき殿。よろしく」と若殿は言いました。 それからゆきはお点前を披露しました。「あなたは本当に達者な茶道家ですね。毎晩ここに来て、お点前を披露してください」と若殿は言いました。 ゆきは「誠にお粗末ではございますが、お望みでしたら、必ず毎晩ここに来て、お茶を点てさせていただきます」と言って、温泉に帰りました。 ゆきが去った後で、「あんな美しくて達者な茶道家を見たことは今までなかった。姫のような風貌だ。彼女のことをもっと知らなければならん。彼女のことを手を尽くして調べておくように」と若殿は家老に言いました。 家老は「お望みとあれば、何でもいたします」と答えました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
|
[Click to hear this Chapter] 次の日、家老は温泉に行きました。「女将さん、わしは若殿さまより、新しい茶道家のことを調べ尽くすようにと仰せを賜ってきた。彼女について知っていることを全部教えてください」と言いました。 女将は「そうですね。ゆきは数日前この温泉に来て、弟の手紙を渡しました。二人は道で出会って、ゆきは弟に茶の湯をしました。ゆきは小さな村でお祖母さんに育てられたと言いました。親はゆきが生まれてから間もなく二人とも亡くなったと言いました。家系図の本を持ってきました」と言って、おばあさんの名前を教えて、手紙を見せました。 「そうか。十五年ぐらい前、その名は名高かったようじゃ。その家系図を見てみたい」と家老は言いました。 女将は家老をゆきのところまで導いて「ゆきちゃん!若殿の家老さまがあなたの家系図を見てみたいと仰っています」と言いました。 それからゆきは家老に家系図を見せました。家老は家系図をつぶさに検めました。「この紋はよく覚えておる。本当にあなたの家紋かの」と言いました。 ゆきは「それは分かりません。この本にそう記されているだけですから」と答えて、小さな村の生活と旅路のことを語りました。 それから家老は温泉から去り、使者を小さな村に派遣しました。 毎晩ゆきは城に行って、若殿に茶の湯を振舞いました。ある夕べ、若殿は狐の尻尾の毛で作られた腕飾りに気づきました。「ゆき殿、どうしてそんな腕飾りを手首に巻いているのか」と聞きました。 「この腕飾りですか。実は、幸運のお守りなのです。これは道で出会った狐に頂いた尻尾の毛で作られています」とゆきは答えました。それからゆきは若殿に旅路のことを語りました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] 数日後、家老は若殿に報告しました。「若殿さま、例の茶道家を調べ尽くしました。十五年ぐらい前、ある老婆が赤子だった孫娘とある小さな村に落ち着きました。その後、そこで静かに二人で貧しい生活を送りました。数週間前、老婆は死んで、孫娘は村を去りました。 「その日、ある漁師がその村からこの町まで来る途中で、その娘と出会いました。娘は漁師の網を繕って、漁師は娘と貝を分けました。娘は、そのときは毛の腕飾りを手首に巻いていませんでした。 「その夕べ、ある服の商人が(温泉の女将の弟なのです)その道の途中で娘と出会いました。娘は毛の腕飾りを手首に既に巻いていて、貝の中で見つけたという真珠と家系図を持っていました。商人は娘に女将宛の手紙を渡しました。 「次の日、女将への手紙を持ち、毛の腕飾りを手首に巻いていた娘は、この町の門に来ました。温泉への道順を聞きました。その後間もなく、毛の腕飾りを手首に巻いていた娘は温泉に来て、商人からの手紙を女将に渡しました。女将は娘を茶道家として雇いました。 「商人達は皆、娘がゆきと名乗ったことを確認しました。狐と山賊の実在は確認できません。しかし、漁師が娘と会った砂浜と商人の野営地との途中に、焚き火の灰と貝が見つけられました。 「ご存じかもしれませんけど、十五年ぐらい前、ある大名が倒されて城が火事で焼け落ちてしまいました。その大名には、有名な茶道家の母親と赤子の娘がいました。その時、母親と娘は火事で死んだと皆思いましたけど、遺体が全く見つけられませんでした。大名の母親の名前と若い茶道家の祖母の名前は同じです。また、大名の家紋は若い茶道家の家系図にあります」と家老は言いました。 「面白い。父上に教えた方がいい」と若殿は言いました。それから二人は殿さまのところに行って、家老は報告を繰り返しました。家老が終った後で、殿さまは「そなたは、その娘に興味があるのか」と若殿に聞きました。 若殿は「もし父上が了承をしていただければ、茶道家と結婚するつもりでございます」と答えました。 「その茶道家を一目見てみたいと思う」と言いました。 その夕べ、ゆきは殿さまの部屋に招かれました。「はじめまして。温泉の茶道家、ゆきと申します。どうぞよろしくお願いします」と言いました。 殿さまは「そなたの風貌、、、。うむ、懐かしい」と呟きました。 ゆきがお手前をした後で、殿さまは「そなたのおばあさまにうりふたつだ。彼女はよく教えたものだ」と言いました。 ゆきは「左様でございますか。殿さま、よくまあ私の祖母をご存知でしたね?」と聞きました。 殿さまは「そなたのご両親も亡くなる以前存じ上げておった。そなたの父上は偉大な人物で、わしと友達だった」と言いました。 「祖母は親については何も話しませんでした。教えてくださいませんか」とゆきは尋ねました。 「うむ。しかし、まず息子が申したいことがある」と殿さまは言いました。 若殿は「ゆき姫、もし私と結婚してくだされば、必ず幸せにします」と言いました。 「いえ、私は姫ではございません。私のような女は若殿と結婚できません。分かりません」とゆきは言いました。 「君の父上は大名だった」と殿さまは言いました。 「なんと言ったらいいか…。けれどももし若殿さまがそうお望みならば、思し召すままに」とゆきは言いました。 それから三人で長らく喋りました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] 一方、ある妬み深い老婆の茶屋が忍者らに会いました。「あのよそから来た茶道家は、お客を横取りするんです!消して欲しいんです!」と言いました。 忍者の長は「そうですか。どんな手立てがいいでしょう?」と聞きました。 茶屋は「どんな手立てでも構いません」と答えて、去りました。 長は側近に「あの茶道家について何か知っているか?」と聞きました。 側近は「数週間前、この町に来ました。温泉で働いています。そして毎晩、城に行きます。若殿は彼女について興味があるそうです。隣にあった国の前の大名の娘かも知れないそうです」と答えました。 「面白い。隣の国の大名も、彼女について興味があるかな。じゃ、娘を今からここに連れてきて、大名に使者を派遣しろ」と長は言いました。 「はっ、長、仰せの通りにいたします」と側近は言って、出かけました。 その夜、ゆきが温泉へ帰る間、忍者はゆきを素早く取り囲んで、猿轡をかませて、手足を縛りました。揉みあっている間に、毛の腕飾りは切れて、地面に落ちてしまいました。 側近はゆきを長のもとへ手足を縛ったまま連れて行きました。「この娘が茶道家です」と言いました。 長は「そうか。若すぎるな。本当に上手かな。この娘の茶の湯を見てみたい。束縛を解いて」と言いました。 猿轡が外されてから、「助けて助けて助けて」とゆきは叫びましたが、狐の毛がないので、何事も起こりませんでした。 「この付近では、いくら叫んでも、誰も助けにはこない」と長は言いました。「一服立ててくれ」 しかたなくゆきはお手前を始めました。終った後で「本当に上手だぞ。大名の興味がなければ、俺はお前を芸者にするつもりだ」と長は言いました。 「めっそうもございません」とゆきは言いました。 「この娘を牢に連れて行って、そこに閉じ込めておけ」と長は言いました。 牢に閉じ込められてから、ゆきは泣きながら眠ってしまいました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] 次の朝、女将が起きると、ゆきが見当たりません。「あの子は一体どこだろう?」と思いました。「まだお城にいるかな?」 それから女将は城に急いで行きました。城に着いてから「温泉の女将です。昨晩、うちの茶道家は若殿に振舞うためにこちらに参りましたけど、温泉に帰ってきませんでした。まだ城におりますか」と守衛に聞きました。 「ここで待つように」と守衛は言いました。 間もなく家老が門に来ました。「昨夜、茶道家は温泉へ帰ったはずじゃ。そちらに着いていませんか」と聞きました。 「まだ戻っておりません」と女将は答えました。 「知らせに感謝致す。調べさせて茶道家を見つけよう。心配には及ばん」と家老は言いました。 それから女将は温泉へ帰り、家老は若殿に報告しました。守衛らはゆきの捜索を始めるように命じられました。 間もなく家老は若殿にまた報告しました。「若殿さま、道の途中でこの切れた毛の腕飾りと絹の切れ端を見つけました。争った形跡がありました」 「そうか。その場所に案内しなさい。守衛と猟犬を連れていってくれ」と若殿は言いました。 そして、若殿たちは城を後にしました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] 一方、ゆきは目覚めました。「腕飾りがないから、狐は来なかったんだろう」と思いました。「腕飾りが切れた時に、狐の毛が少し着物にくっ付いたかも知れない。もし狐の毛が一本だけでも見つけられるなら、狐を呼ぶことが出来るかもしれない」 それからゆきは死に物狂いで着物で狐の毛を探しました。やっとのことで短い毛を一本見つけました。毛を両手に持ちながら「助けて助けて助けて」と言いました。 あっと言う間に一匹、二匹、ついには百匹の狐が牢に現れました。「狐さま、この牢から助け出してくださいませんか」とゆきは頼みました。 「どうしてもっと早く呼ばなかったのですか」と狐は聞きました。 「実は呼びたかったんですが、不意に襲われましたし、猿轡をかまされてしまいま した。争いの最中に毛で作った腕飾りが切れて落ちてしまったんです。この短い毛一本を見つけるまで、呼べなかったんです」とゆきは答えました。 それから狐たちは壁の下に穴を掘って、忍者を追いかけ、牢の鍵を見つけました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] 犬は絹の布地を嗅がせられて、吠え始め、道に沿って走り始めました。 間もなく「畜生!妖怪が!」と聞こえてきました。 「早く!奴らを逃がしてはならない!」と若殿は言いました。 守衛らは若殿と共に忍者を襲いました。一方、忍者の砦の中、ゆきはどよめきの音を聞いて、窓の方に行きました。「若殿さまです!狐さま、若殿さまを助けてくださいませんか」と頼みました。 狐は「そのようなことはできません。若殿は男なので、自分の戦いは自分で戦わなければなりません」と答えました。「ここで待っていてください。戦いが終わるまで、君を守ります」 「はい。戦いが終わるまで、ここで待ちます」とゆきは答えました。 それから若殿は守衛らと共に忍者の大部分を捕らえましたが、残りの忍者は逃げました。 「ゆき殿はどこだ」と若殿は忍者に言いました。 「ここです」とゆきは入口で言いました。 「ゆき殿!大丈夫ですか」と若殿は言いました。「これを落としたでしょう?」腕飾りを見せました。 「あっ!それ、無くしてたんです。若殿さま、腕飾りを見つけて、返してくださって、さらには私をも助けてくださるなんて、本当にありがとうございます」とゆきは言いました。 「礼には及ばん」と若殿は答えました。 「狐さま、私を脱獄させて、守ってくださってどうもありがとうございます」とゆきは答えました。 狐は「どういたしまして。他にも君を守ってくれる人がいるようですね。もう一度だけ僕を呼んでも構いません。頑張ってください」と言いました。 「がんばります」とゆきは答えました。 「ゆきさんと結婚するつもりです。もし、狐どのが結婚式に参加していただけたら、大変光栄です」と若殿は言いました。
「そうですか。普段なら私は人間の営みとは関係を持たないのですが、このお嬢さんは特別です。きっと結婚式に参加できるでしょう」と狐は答えました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] 結婚までの計画を立て始めました。日取りを決めて、殿様に招待状を送りました。 隣の国の大名にも招待状を出しました。しかし、大名は招待状が気に入りません。 「あの女は前の大名の娘なのか?」と大名は忍者の長に言いました。 「大きな町の若殿はそう言っています」と長は答えました。 「娘は前は囚人だったのか?」と大名は聞きました。 「はい」と長は答えました。 「娘が生きていては、我々の悪事がばれてしまう。その若殿の家族は前々から私が大名になることに反対した。若殿が娘の正当な継承者としての力を持てば、私は今の地位を失ってしまうではないか!なんで殺さないのか?!」と大名は叫びました。 「大名さまは茶道家と結婚したいのかも知りませんし、命令をいただいておりませんし…」 「黙れ!考えておるところだ!あっ!私が娘と結婚すれば、誰も継承を阻止できない!」 「素晴らしい考えでございます、大名さま」 「どうしたら結婚できるかな。もうすぐ若殿と結婚するであろう」 「もし結婚式の前に娘を連れ去れば、大名さまは娘と結婚できるかも知れません」 「黙れ!今考えておるところだ。そんなに一度に言われたら、考えることができん。あっ!娘を連れ去れば、結婚できるのか!」 「よい考えでございます。しかし、娘は狐に守られているようでございます」 「そのようだな。どうすれば妖怪を避けて、あの娘を手に入れることができるのか?」 「噂では鬼の助けを得て、前の大名を倒したということです」 「あーもう、話が長くて、ちっとも考えられないのだ!あっ、もう一度鬼の助けを得ればいいのか」 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] 次の日、大名は忍者の長と家来と一緒に山へ向かって馬を走らせていました。間もなく岩屋の入口に着きました。 大名は「ここで待て。どんなことが起こっても、着いてきてはいけない」と言いました。 「大名さま、その場所は危ないようです。誰かお供を連れて行った方がいいのでは…」と、長が勧めました。 「この岩屋の住人の力は、私を殺したければ、兵が全員でかかってもかなわないほどのものだ。このより先は、わし一人で行かなければならん」と大名は答えました。 それから大名はろうそくを点して、岩屋の入口に入りました。間もなく大きな洞窟に来ました。いきなり、太い声が聞こえました。「俺さまの住まいに入って来たのは誰だ?」 大名は深く会釈しました。「鬼さま、昔、力をお貸しいただいた者でございます。もう一度手伝ってくださいませんか」と言いました。 鬼は「毎週牛を一匹近くの牧場から取っている。別な味が欲しい時に、娘を一匹百姓の家から取っている。今度手伝ったら、何をくれるのだ?」と言いました。 「前の大名の娘はまだ生きていて、隣の国の大きな町に住んでいるようです。娘と結婚するために、彼女を誘拐してくださいませんか。娘さえ手に入るならば、町を全部滅ぼしても構いません」と大名は答えました。 「なぜ人間の家来を使わないのか」と鬼は聞きました。 「実は、娘は狐で守られているようです。領地にいた忍者が誘拐しようとしましたが、狐が助けてしまいました」と答えました。 「狐?煩わしい奴等だ。昔から狐が大嫌いだ。よしじゃあ、やってみよう」 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] 一方、岩室の入り口の前で、忍者の長は家来と待っていました。 家来たちは周りを戦々恐々と見渡していました。その内の一人は「ここは嫌な場所だ。この近くに鬼がいつも攻めてくるそうだね。山に行いってその原因を調べればいいのに、どうして山に行くことを禁止してるのかな」と言いました。 その話を聞くとすぐに、家来は全員静かになっておろおろと忍者の方を伺いました。間もなく、家来の長は大きな声で「そいつはいつも冗談ばかり言っているんだよ」と言って最初の家来を脇へ引き込めて、耳打ちしました。「馬鹿者!あの忍者は大名の目と耳のような者だ。死にたいのか?」 最初の家来の顔が青くなりました。「申し訳ございません、頭。忍者のことを考えていませんでした。実は、家内の家族がこの近くに住んでいて、最近大変な生活を送っています。前の大名の時代…」 「黙れ!それは禁句だぞ」 その瞬間、大名が岩屋から出てきました。「ここでの用事は終わった。城へ戻ろう」と言いました。 馬で城へ戻る間に、忍者の長は大名の隣に座りました。「大名さま、恐れ多くも、家来と一緒にあそこに行くことは、あまり良い考えではなかったかと存じます。そんなことをしたら、家来たちは怖がって、大名様のために戦うことには度胸をなくしてしまうんじゃないでしょうか」と言いました。 「仕方ない。護衛のない旅は安全ではないからな」と大名は答えました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter] 間もなく、若殿とゆきの結婚式の日になりました。いろいろな殿様たちが、結婚式を見るためにその大きな町に来ました。そして狐も、人間の姿に化けた後で来ました。しかし、隣の国の大名は来ませんでした。 結婚披露宴は城の庭で行われました。綺麗な花が四方八方で見られました。本当に素晴らしい日でした。 突然、町から叫び声が聞こえました。すかさず、家老は大きな町の殿様に近寄りました。「殿様、巨漢の鬼が町の家を壊して城の方へ来るようでございます」と知らせました。 「息子と一緒に兵を駆り集めろ。わしの甲冑と武器を整えさせろ」と殿様は家老に言いました。それから客人たちの方に向いて大きな声で言いました。「皆様、残念ですが、大変なことが起こっています。早く城の中に入ってください」 間もなく、ほとんどの客人たちが城に入った後で、若殿は兵と一緒に外曲輪の上に向かいました。そうこうしているうちに、鬼は外曲輪までやってきました。鬼が、兵を無視して外曲輪の上を見渡したとき、その中に一人の女性が見えました。そのきれいな女性は、恐怖で凍り付くようにして立っていました。「ほほう」と鬼は笑いました。「そいつは大名が話していた娘だろう。お前、俺様と来い」と言って庭に手を伸ばして女性を掴み取りました。 それを見た時、若殿は「しまった、ゆきが!止めろ!ゆきを掴んだ手を放せ!」と叫びました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
![]() |
|||
|
|||
| [Click to hear this Chapter]
町を抜けると、鬼はくんくんと臭いを嗅ぎました。「なんでこんなに狐臭いんだ」 「そのお嬢さんは俺が守っている。貴様のような奴が彼女を傷つけてはならんぞ」という声を鬼は聞きました。びっくりした鬼は娘を掴んだ拳の方へ目をやりました。と、その瞬間、大きな穴に足が嵌まり、ひっくり返ってしまいました。 鬼が立ち上がる前に、ちょうど追いついた若殿がすかさず跳びつき、太刀で鬼の首を切り落としました。「ゆき!どこだ!大丈夫か!」と叫びました。 「心配はございません」という声がしました。若殿は、声のする方へ顔を向けました。すると、そこには狐が立っていました。「城へお帰りください。本物のお嬢さんは無事で城にいます」と狐は言いました。 「狐どの!驚きました。でも、私の目には、ゆき殿が鬼に攫われたように映ったのですが」と若殿は言いました。 「こんな風でしたか」と狐は言って、ゆきの姿に化けました。それから、もう一度狐の姿に戻りました。 「これはなんと奇ッ怪な。いつもありがとうございます。今後はいつでも私の城へいらしてください。歓迎いたします」と若殿はいって、馬で城へ帰りました。 Yuki no Monogatari by Richard VanHouten |
If you like 「ゆきの物語」の漫画版, why not donate a little to support Rich's work?
(This donation goes directly to Rich!)
You can also discuss the manga (and original story) further on the forum in the ゆきの物語 section!
We will be adding at least one new page to the manga each Friday so please keep checking back!
Please choose chapter one to begin reading.
Welcome to Yuki's Story - The manga. We will be adding at least one new page each Friday so please keep checking back.
| Page 44 | Page 45 | Page 46 | Page 47 |
|---|---|---|---|
![]() English / 日本語 |
![]() English / 日本語 |
![]() English / 日本語 |
![]() English / 日本語 |
| Page 48 | Page 49 | Page 50 | Page 51 |
![]() English / 日本語 |
![]() English / 日本語 |
![]() English / 日本語 |
![]() English / 日本語 |
| Page 52 | |||
![]() English / 日本語 |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a slow and normal speed MP3, Interactive Flash e-book, and a printable PDF)
あるところにうさぎと亀がいました。うさぎは、亀に言いました。「亀さん、あなたは世界で一番のろいね。どうしてそんなにのろいんだい?」 亀は、うさぎに答えました。 「なんてことをいうのですか?それなら、私と競争をしましょう。向こうの小山のふもとまで、どちらが先につくか、勝負しましょう。」「よーし、やりましょう。」うさぎと亀は、競争を始めました。 うさぎは、亀を追い抜いて、どんどん走っていきました。 走りながら、うさぎは心の中でこう思いました。「どんなに亀がいそいでも、どうせ夜までかかるだろう。このへんでちょっと一休みしておこう。」うさぎは、昼寝を始めました。「ぐーぐーぐー。」 亀は、その間にうさぎを追い抜いてしまいました。うさぎが目をさますと、亀は、ゴールまであと少しのところにいました。 「しまった。寝すぎた!」 うさぎがどんなに急いでも、亀には追い付けませんでした。 先にゴールした亀は、うさぎに向かってこう言いました。 うさぎさん、ずいぶん遅いね。さっきの自慢はどうしたの?」 うさぎは、なにも言い返せませんでした。 おしまい。 |
あるところに aru tokoro ni in a certain place
[a very common way to start a fairy tale in Japanese. Another clichéd opening line is むかしむかし a long time ago ] うさぎ usagi rabbit とto and 亀 kame turtle いました imashita was, existed に言いました ni iimashita said to (the ni shows direction—in this case, the rabbit said to the turtle) あなたは anata wa (as for) you 世界で sekai de in the world 一番 ichi ban number one, the most [This is often used to mean ‘most’: 一番好き ichiban suki Liked the most] のろい noroi slow, dense [a bit more rude than osoi the common word for ‘slow’] ね ne aren’t you [ne is very versatile; observe how it is used in different situations] どうして doushite why? そんなに sonnani to such an extent; that much のろいん noroiN The ん is used often to explain or ask for an explanation of things; somewhat casual だい dai ? Question ender; casual (use ですか instead) に答えました ni kotaemashita answered to (rabbit) なんてことをいうのですか? Nante koto wo iu no desu ka? How could you say such a thing? (how rude!) それなら sorenara if that is the case… 私と watashi to with me 競争 kyousou race しましょう shimashou let’s (race) [the ましょう form is an easy way to say “Let’s...” For example, 食べましょう tabemashou Let’s eat; 遊びましょう asobimashou Let’s play.] 向こう mukou over there 小山 koyama small mountain, hill ふもと fumoto base (of hill) [not a very important vocab word] まで made until, as far as (the hill) どちら dochira who 先 saki before, first つく tsuku arrive 勝負 shoubu challenge, fight しましょう shimashou let’s (race) よーし yo-shi Good! Ok! やりましょう yarimashou let’s do it 競争 kyousou race 始めました hajimemashita started 追い抜いて oinuite overtake [This is an example of two verbs stuck together to combine the meaning: 追う (follow, pursue) + 抜く (leave, omit)] どんどん dondon gradually, progressively 走っていきました hashitte ikimashita ran ~ながら nagara while (running) 心の中で kokoro no naka de in his heart; (he thought) こう思いました kou omoimashita thought like this (こう is used to mean ‘like this’) どんなに...いそいでも donnani isoidemo however fast [どんなに…~でも is a useful construction. For example: どんなに上手に隠れても、見つけるよ。 Donnani jouzu ni kakuretemo, mitsukeru yo.] どうせ douse after all, in the end, anyway 夜まで yoru made until night かかる kakaru take (time) だろう darou think, suppose このへん kono hen this area ちょっと一休み chotto hito yasumi take a little break しておこう shite okou decide to do (take a nap) 昼寝 hiru ne nap 始めました hajimemashita started ぐーぐーぐー gu-gu-gu– sound of someone sleeping その間 sono aida during that time 追い抜いて oinuite overtook しまいました shimaimashita [a show of regret] 目をさます me o samasu wake up と to “and this happened”; A leads to B ゴール go-ru finish line; goal まで made until あと ato after 少し sukoshi little ところ tokoro place, position あと少しのところ ato sukoshi no tokoro just a little farther しまった shimatta darn! I messed up! 寝すぎ nesugi overslept [~すぎ is a useful ender meaning “too much.” A few examples: 食べすぎ tabesugi eat too much; 言いすぎ iisugi say too much; 勉強しすぎ benkyou shisugi study too much (するー>しすぎ)] どんなに急いでも donnani isoidemo however fast 追いつけません oitsukemasen couldn’t overtake [追い付く oitsuku to overtake; 追い付ける oitsukeru can overtake; 追い付けません oitsukemasen can’t overtake] 先に saki ni ahead of [here it means ‘ahead timewise.’ The turtle passed the goal first. A very useful phrase is 先にどうぞ saki ni douzo Please go ahead (of me)] ゴール go-ru goal, finish line 先にゴールした亀 saki ni go-ru shita kame the turtle who had already passed the finish line に向かった ni mukatte faced; turn to face… こう言いました kou iimashita said this [the こう implies ‘like the following’] ずいぶん zuibun pretty much; fairly [You can use this with anything needing a ‘pretty…’ For example: ずいぶんあついですね。 It’s pretty hot, isn’t it?] 遅い osoi slow さっき sakki past; just then (normally this is さき but can be pronounced さっき in speech) 自慢 jiman pride; boasting さっきの自慢 sakki no jiman previous boasting どうしたの? doushita no? what happened to… [A more polite and very useful version would be どうしましたか? doushimashita ka? What happened? Are you OK?] なにも・・・ません nanimo...masen not at all 言い返せません iikaesemasen didn’t reply [This is another doubled verb: 言う iu (to say) + 返す kaesu (return)] なにも言い返せませんでした nani mo iikasemasen deshita didn’t reply at all おしまい oshimai the end |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you purchase the pack you will get:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |
![]() | The Inch-High Samurai Traditional Japanese Story. Hiragana and very basic Japanese is required. Online e-book with Audio. |

(Support TJP! Purchase this as a $2.99 download to receive a
slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable
PDF)
むかし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。 おじいさんとおばあさんには、子供がいなかったので、神様に「子供をください。」とお祈りしました。すると、とても小さな男の子が生まれました。小指くらいの背丈しかありませんでしたから、 一寸法師と名づけられました。小さいけれど、おじいさんとおばあさんが大事に育てたので、とても元気な若者に成長しました。 ある日、一寸法師はおじいさんとおばあさんに言いました。
「私は、都に行ってえらくなりたいのです。どうか、都へ行かせてください。」
|
むかしむかし mukashi mukashi A long time ago
あるところに aru tokoro ni Some place おじいさん ojiisan An old man と to And おばあさん obaasan An old woman 住んでいました sunde imashita Lived — 子供 kodomo Children いなかった inakatta Didn’t have (children) ので node Therefore 神様に kamisama ni To God 「」 Quotation marks 子供をください kodomo o kudasai Please give us children と to Ends quotation お祈りしました oinori shimashita Prayed すると suruto Thereupon; in doing so… とても totemo Very 小さい chiisai Small (na adjective) 小さな男の子 chiisana otoko no ko A small boy 生まれました umaremashita Was born 小指 koyubi Pinky; Small finger くらいkurai About 背丈 setake Stature; heigh tしか shika only [used with negative verbs —ありません] ~から ~kara Because (he was only the size of a finger) 一寸法師 issun boushi Issunboushi (Name) 名づけられました nazukeraremashita Was named 小さいけれど chiisai keredo Even though small… 大事に daiji ni Took care of 育てた sodateta Raised (a child) ので node Therefore 元気 genki Healthy; Energetic (na Adjective) 若者 wakamono Youth 成長 sei chou Growth — ある日 aru hi One day ~に言いました ~ni iimashita Said to… 私 watashi I 都 miyako Capital, city [Kyoto] ~に行く ~ni iku Go to ~ えらい erai Great; famous なりたい naritai Want to... 行ってえらくなりたい itte eraku naritai Go and want to become great どうか douka Please (let me); I beg of you 行かせてください ikasete kudasai Please let me go |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you
purchase the pack you will get 25 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a
slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable
PDF)
おじいさんとおばあさんは、おわんとはしと針を一寸法師に渡しました。「これで都へ行きなさい。」 一寸法師は、はりの刀を腰にさし、おわんの船にのって、はしをかいにして川をのぼっていきました。 都に着くと、一寸法師は大臣の家にいきました。 「私を家来にしてください。」 大臣は、一寸法師がたいそう小さいので、びっくりしましたが、とても元気がいいので、家来にすることにしました。 ある日、大臣の娘のお姫様がお寺にお参りに行くことになりました。 「お参りの帰り道に鬼にあったら、どうしましょう。」
|
おわん owan Bowl と to And はし hashi Chopsticks 渡しました watashimashita Gave; Handed over これで kore de With this 都へ行きなさい miyako e ikinasai Go to the capital はり hari Needle 針の刀 hari no katana A needle for a sword 腰 koshi Lower back; waist さし sashi Insert (sword into the scabbard) おわんの船 owan no fune A bowl as a boat のって notte Get on; Ride [乗る noru to ride] はしをかいにして hashi o kai ni shite Chopsticks for oars 川 kawa River 川をのぼる kawa o noboru To go up a river — 着く tsuku Arrive 都に着くと miyako ni tsuku to Upon arriving to the city 大臣 dai jin Nobleman 家 ie House ~にいきました ~ni ikimashita Went to~ 家来 kerai Retainer; servant 私を家来にしてください watashi o kerai ni shite kudasai Please make me a retainer たいそう taisou Very 小さい chiisai Small ので node Therefore びっくり bikkuri Surprise が ga But とても totemo Very 元気がいい genki ga ii Energetic; Enthusiastic 家来にすることにしました kerai ni suru koto ni shimashita Became a retainer — ある日 aru hi One day 娘 musume Daughter お姫様 o himesama Princess; Daughter of a nobleman お寺 otera A temple お参り omairi To make a visit to a shrine お寺にお参りに行くことになりました otera ni omairi ni iku koto ni narimashita (She) decided to go to the temple 帰り道 kaeri michi Return trip; way back home 鬼 oni Ogre; demon あったら attara If came across (an ogre) どうしましょう doushimashou What should we do? |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you
purchase the pack you will get 25 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a
slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable
PDF)
お姫様が心配そうに言い ました。一寸法師は、「大丈夫です。私があなたをお守りします。」 そこで、一寸法師を連れて、お姫様はお参りに出かけることにしました。 お参りの帰り道、大きな鬼が突然現れて、「うまそうな娘だ。食べてやろう。」と、言 いました。 一寸法師は、「お姫様、大丈夫です。私がこの鬼をやっつけてしまいましょう。」と、 言いました。 鬼は、大笑いして、「小さな小僧、お前から食べてやろう。」と言って、あっという間に
一寸法師をつまみ上げ、一口で飲み込んでしまいました。
|
お姫様 o hime sama Princess 心配 shinpai Worry 心配そう shinpai sou In a worried way 言いました iimashita Said 大丈夫 daijoubu Alright; OK 私 watashi I あなた anata You お守りします omamorishimasu Protect あなたをお守りします anata o omamorishimasu (I) will protect you そこで soko de So...; then… 連れる tsureru Lead; Take someone お参り omairi To make a visit to a shrine 出かける dekakeru To go out; Leave — 帰り道 kaeri michi Return trip; Way back home 大きい ookii Big [na adjective] 大きな鬼 ookina oni A big ogre 突然 totsu zen Suddenly 現れて arawarete Appears うまそう umasou Looks delicious 娘 musume Daughter; girl 食べてやろう tabete yarou (I’ll) eat you 言いました iimashita Said — 大丈夫です daijoubu desu It’s OK. この鬼 kono oni This ogre やっつける yattsukeru Beat; defeat やっつけてしまいましょう yattsukete shimaimashou I’ll take care of (the ogre) — 大笑い oowarai Huge laughter; burst of laughter 小さい chiisai Small [na adjective] 小僧 kozou Young boy お前 omae You お前から omae kara From you; You first 食べてやろう tabete yarou I’ll eat と言って to itte Saying that… あっという間に a tto iu ma ni In the blink of an eye [lit. In the time it takes to say ‘ah’] つまみ上げ tsumami age Grab and raise (to eat) 一口 hitokuchi In one gulp; bite 飲み込む nomi komu To gulp down 一口で飲み込んでしまいました hitokuchi de nomikonde shimaimashita Unfortunately swallowed (him) in one gulp |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you
purchase the pack you will get 25 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a
slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable
PDF)
ところが、一寸法師は鬼のおなかの中を、針の刀でちくちくと刺したものだから、鬼はたいへんです。 「いてててて。こりゃ、おなかが痛くてかなわん。」 鬼は、一寸法師を吐き出すと、大急ぎで逃げていきました。 お姫様は大喜びです。「ありがとう、一寸法師。あなたは小さいけれど、とても勇気と知恵があるのね。」 そして、ふとあたりをみると、なんでも願いがかなうという打ち出のこづちが落ちていました。
|
ところが tokoro ga However 鬼 oni Ogre; demon おなか onaka Stomach おなかの中 onaka no naka Inside the stomach 針の刀 hari no katana The needle sword で de (using the needle) ちくちく chiku chiku The effect of pricking 刺した sashita Pierced; stabbed だから dakara Therefore たいへんです taihen desu Is troubled — いてててて itetetete Augh [sound of being in pain] こりゃ korya Hey! 痛くてかなわん itakute kanawan So painful it is hard to stand — 吐き出す haki dasu Throw up; spit out 大急ぎで ooisogi de In a great hurry 逃げていきました nigete ikimashita Ran away — お姫様 ohime sama Princess; daughter of a nobleman 大喜び ooyorokobi Great joy ありがとう arigatou Thank you あなた anata You 小さい chiisai Small けれど keredo But とても totemo Very 勇気 yuuki Bravery と to And 知恵 chie Wisdom 勇気と知恵があるのね yuuki to chie ga aru no ne (You) are brave and wise, aren’t you! — そして soshite And then… ふとあたり futo atari By chance (looking) around みると miru to Looking … And… なんでも nandemo Whatever 願い negai A Wish かなう kanau Come true なんでも願いがかなう nandemo negai ga kanau Make any wish come true という to iu Such a… 打ち出のこづち uchi de no kozuchi A small mallet (Ogre’s magic hammer) 落ちていました ochite imashita Was fallen |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you
purchase the pack you will get 25 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a
slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable
PDF)
「あら、こんなところに打ち出のこづちが落ちているわ。あの鬼が落として行ったのね。」 お姫様はそのこづちを拾い上げました。そして、一寸法師に言いました。 「このこづちをふると、なんでも願いがかなうといいます。あなたの願いをかなえてあげましょう。」 そこで、一寸法師はお姫様にお願いしました。 「お姫様、私の背を高くしてください。」 お姫様がこづちをふると、一寸法師はあっという間に背の高いりっぱな若者になりました。 大臣は、この話を聞くと、大喜びして一寸法師に言いました。
|
あら ara Ah! こんなところに konna tokoro ni At such a spot 打ち出のこづち uchi de no kozuchi A small mallet (Ogre’s magic hammer) 落ちている ochite iru Dropped わ wa [feminine ending] あの ano That 鬼 oni Ogre; demon 落ちとして行った ochitoshite itta Left and dropped... — お姫様 ohime sama Princess その sono That 拾い上げました hiroi agemashita Picked up… そして soshite And then… 言いました iimashita Said (to Issunboushi) — この kono This ふると furu to Upon swinging; upon shaking なんでも nandemo Anything 願い negai Wish かなえてあげましょう kanaete agemashou Let’s make your wish come true — そこで soko de So, then お願いしました onegai shimashita Asked a favor — 私の watashi no My 背 se Height; stature 高くして takaku shite Make taller ください kudasai Please (make me taller) — こづちをふると kozuchi o furu to Upon swinging the mallet… あっという間に a tto iu ma ni In the blink of an eye [lit. In the time it takes to say ‘ah’] 背の高い se no takai A Tall (man) りっぱ rippa Great; splendid 若者 wakamono Youth; young person ~になりました ~ni narimashita Became… — この話 kono hanashi This story 聞くと kiku to Upon hearing it… 大喜び oo yorokobi Great joy 大喜びして一寸法師に言いました oo yorokobi shite issunboushi ni iimashita With great joy he said to Issunboushi, ... |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you
purchase the pack you will get 25 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a
slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable
PDF)
「どうか、この姫と結婚しておくれ。」 一寸法師は、おじいさんとおばあさんを都に呼び、お姫様と結婚して、幸せに暮らしました。 おしまい
|
どうか douka Please; I beg you この姫 kono hime Our princess [lit. This princess] 結婚しておくれ kekkon shite okure Please marry... — 都 miyako Capital; city 呼び yobi Call 都に呼び miyako ni yobi Call to the city お姫様と結婚して o himesama to kekkon shite Marrying the princess and… 幸せ shiawase Happiness 暮らす kurasu Live 幸せに暮らしました shiawase ni kurashimashita Lived in happiness; Happily ever after — おしまい oshimai The End |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you
purchase the pack you will get 25 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable PDF)
The 舌切り雀 story is a traditional Japanese folk tale about a kind old man, his mean wife, and a sparrow. Beginners can get a lot out of this, but hiragana and very basic Japanese is required.
The entire story is presented here at theJapanesePage.com with audio absolutely free. If you find it useful, you may want to purchase the instant download for only $5. Doing so will be a great way to support TJP and give you many extras (see box below)
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you purchase the pack you will get 31 Megs of:
In the flash file, click on any sentence in the story to hear it instantly read by a native speaker. Print the PDF for offline review. The PDF and Flash program contain the story, a running glossary, and extensive grammar and vocabulary notes. The Flash program also has a button to display a loose English translation if needed. ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable PDF)
むかし、むかしあるところにおじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは、とてもこころの優しい人でしたが、おばあさんはたいそういじわるな人でした。 おじいさんは、1羽の雀を大切に飼っていました。毎日、毎日まるで自分の子供のように世話をしていました。 ある日、おじいさんが出かけている間、おばあさんは洗濯をしていました。洗濯に使おうと用意していたのりを、おじいさんの雀が、すっかり全部なめてしまったので、おばあさんはたいへん怒りました。おばあさんは、雀を捕まえて「この舌がそんな悪いことをしたんだね。切ってしまおう。」といって、むりやり舌を切ってしまいました。 |
むかしむかし mukashi mukashi A long time ago あるところに aru tokoro ni Some place おじいさん ojiisan An old man と to and おばあさん obaasan An old woman が いました ga imashita existed (いる) とても totemo very こころの優しい人 kokoro no yasashi hito a very nice person が ga but たいそう taisou A lot いじわる ijiwaru mean, bullying 人 hito person — 1羽 ichi wa one bird (羽 is the counter for birds) 雀 suzume sparrow 大切に taisetsu ni carefully 飼っていました katte imashita owned (a pet) 毎日、毎日 mainichi, mainichi every day, day after day まるで marude it is just as if, just like 自分の子供 jibun no kodomo One’s own child のように no you ni just like 世話をしていました sewa o shiteimashita took care of — ある日 aru hi one day 出かけている間 dekaketeiru aida While out 洗濯 sentaku washing clothes に使おう ni tsukaou used for the purpose of (washing) 用意 youi prepare のり nori starch すっかり sukkari totally 全部 zenbu all, every bit なめてしまった namete shimatta licked it up [なめる] 大変 taihen very 怒りました okorimashita became angry 捕まえて tsukamaete caught この舌 kono shita this tongue そんな悪いこと sonna warui koto such a bad thing 悪いことをしたんだね waruikoto o shitan da ne Did a bad thing, didn’t you? 切ってしまおう kitte shimaou I’m going to cut it といって to itte saying that… むりやり muriyari by force |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you purchase the pack you will get 31 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable PDF)
|
雀は、「いたい、いたい」となきながら、どこかへ飛んでいってしまいました。 帰ってきたおじいさんは、雀を探しましたが、家にはいません。「おばあさん、雀はどこへいったかな?」と聞くと、おばあさんは、昼間のことを話しました。「わたしの大事なのりをすっかりなめてしまったものだから、舌を切っておいだしましたよ。」 おじいさんは、「それはかわいそうなことをした。雀は、だいじょうぶかな。」と、大変がっかりしました。 おじいさんは、雀のことが心配でたまらず、探しにでかけました。 |
いたい itai It hurts と to Quotation marker なきながら naki nagara While crying どこかへ dokoka e To somewhere 飛んでいって tondeitte Flew off — 帰ってきた kaette kita Returning back 探しました sagashimashita Searched for が ga But 家にはいません ie ni wa imasen Isn’t at home どこへいったかな? doko e itta kana Where do you think (the bird) could have gone? と聞くと to kiku to Asking A leads to B 昼間 hiruma Afternoon 昼間のこと hiruma no koto About what happened in the afternoon 話しました hanashimashita Told (the story) わたしの watashi no My 大事 daiji important わたしの大事なのり watashi no daiji na nori My important starch すっかりなめてしまったものだから sukkari namete shimatta mono dakara Because (the bird) licked up all (of it) おいだしました oidashimashita drove away [追い出す] 舌を切っておいだしましたよ shita o kitte oidashimashita yo (I) cut the tongue and drove the bird away — それは sore wa That かわいそう kawaisou Pitiful, too bad かわいそうなことをした kawaisou na koto o shita (You) did a pitiful thing だいじょうぶかな daijoubu kana I wonder if (the bird) is alright 大変 taihen Very がっかりしました gakkarishimashita Disappointed — 雀のこと suzume no koto About the sparrow 心配 shinpai Worry たまらず tamarazu can’t stop 雀のことが心配でたまらず suzume no koto ga shinpai de tamarazu Can’t stop worrying about the sparrow 探しに sagashi ni To go look for でかけました dekakemashita To leave 探しにでかけました sagashi ni dekakemashita Left to search for |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you purchase the pack you will get 31 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable PDF)
|
山の中を歩きながら、「舌切り雀のお宿はどこだ、ちゅんちゅんちゅん。」と探し回りました。ずいぶん長い間、そうやって探していると、どこからか、 「舌切り雀のお宿は、ここだ。ちゅんちゅんちゅん。」と聞こえてきました。おじいさんが、その声のするほうに行ってみると、そこにはかわいらしい雀のおうちがありました。家の前ではあの舌を切られた雀がおじいさんを待っていました。 「おじいさん、ようこそいらっしゃいました。」 「おお、お前が心配で、ずっと探していたんだよ。」 「それはそれは、ありがとうございます。さ、こちらへお入りください。」 |
山の中 yama no naka In the mountains 歩きながら aruki nagara While walking 舌切り雀 shita kiri suzume Cut tongue sparrow お宿 o yado residence ~はどこだ ~wa doko da Where is …? ちゅんちゅんちゅん chunchunchun Chirping と to Quotation marker 探し回りました sagashi mawarimashita going around searching ずいぶん長い間 zuibun nagai aida For a pretty long time そうやって sou yatte in that way どこからか dokokara Out of somewhere — ここだ koko da Is here 聞こえてきました kikoete kimashita able to hear その声 sono koe That voice その声のするほうに sono koe no suru hou ni in the direction of the voice 行ってみると itte miru to To go and see… そこに soko ni At that spot; there かわいらしい kawairashii Cute; lovely おうち o uchi house (polite) がありました ga arimashita There was 家の前で ie no mae de In the front of the house あの ano That 舌を切られた雀 shita o kirareta suzume The sparrow whose tongue was cut おじいさんを待っていました ojiisan o matte imashita Was waiting for the old man — ようこそいらっしゃいました youkoso irasshaimashita Welcome — おお oo Oh お前 omae You 心配で shinpai de To be worried about ずっと探していたんだよ zutto sagashite itan da yo (I) have been looking for you forever — それはそれは sore wa sore wa That’s (doubled for emphasis) ありがとうございます arigatou gozaimasu Thank you さ、 sa, Well then こちらへ kochira e This way お入りください o hairi kudasai Please come in (polite) |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you purchase the pack you will get 31 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable PDF)
|
雀に案内されて、家の中へ入ったおじいさんは、雀の兄弟や家族、友達から大歓迎をうけました。おいしいお料理に、とても楽しい雀の踊り。おじいさんは、大喜びで過ごしていましたが、「もう日も暮れる。そろそろ帰ることにしよう。」といいました。 雀たちは、「せっかく来てくださったのですから、今夜はここにおとまりください。」と引き止めました。でも、おじいさんは、「いやいや、おばあさんも待っていることだし、今日は帰ります。また、遊びにきますよ。」 「そうですか、それは残念です。では、おみやげをお持ちいたしましょう。」 |
案内 an nai Guide 雀に案内されて suzume ni annai sarete To be guided by the sparrow 家の中へ入った ie no naka e haitta Gone inside the house 兄弟 kyoudai Brothers (and sisters) や ya And 家族 kazoku Family 友達 tomodachi Friends 兄弟や家族、友達から kyoudai ya kazoku , tomodachi kara From the brothers, family, and friends. 大歓迎 dai kan gei A big welcome うけました ukemashita Received (a big welcome) おいしい oishii Delicious お料理 oryouri Food (polite) とても楽しい totemo tanoshii Very fun 踊り odori Dance 大喜び oo yorokobi Great fun 過ごしていました sugoshiteimashita Spent (time) が ga But もう日も暮れる mou hi mo kureru Already the sun is setting そろそろ soro soro Soon 帰ることにしよう kaeru koto ni shiyou I’m leaving. といいました to iimashita Said — 雀たち suzume tachi Sparrows (plural) せっかく sekkaku Went to all that trouble せっかく来てくださったのですから sekkaku kite kudasatta no desu kara Since you came especially to visit here 今夜 kon ya Tonight ここに koko ni Here おとまりください o tomari kudasai Stay (polite) と引き止めました to hiki tomemashita Said while trying to stop him (from leaving) でも demo But いやいや iya iya No, no 待っている matteiru Waiting 今日は帰ります kyou wa kaerimasu I’m leaving today また、遊びにきますよ mata, asobi ni kimasu yo I’ll come again to visit (play) — そうですか sou desu ka Is that so それは残念です sore wa zannen desu That’s too bad おみやげ omiyage Souvenir, parting gift お持ちいたしましょう omochi itashimashou Take with you |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you purchase the pack you will get 31 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable PDF)
|
雀は、奥からつづらを二つ出してきて、おじいさんにたずねました。 「こちらに重いつづらと、軽いつづらがあります。どちらがよろしいですか?」 おじいさんは、「私は、もう年だし、帰りのみちのりも遠い。軽いつづらにしよう。」 こういって、おじいさんは、軽いつづらをもって帰りました。 おばあさんは、おじいさんの帰りが遅いので、「いったいどこへいったのだろう。」とぶつぶついいながら待っていました。そこへ、おじいさんがおみやげのつづらをもって帰ってきました。 「おじいさん、いったいどこへ行っていたのですか?」 |
奥から oku kara From the back 帰りが遅い kaeri ga osoi Being late in returning |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you purchase the pack you will get 31 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable PDF)
|
「今日は、すずめのお宿へ行って、おいしい料理やすずめの踊りを見てきたよ。それにこんなおみやげまでもらったよ。」 おばあさんは、つづらをみると、急に機嫌がよくなって、「おや、まあ、そうでしたか?いったいなにがはいっているんでしょうね。」と、いいながら、つづらのふたをあけました。 すると、なかにはたくさんの金や銀、さんごといった宝物が入っていました。おじいさんもおばあさんもびっくりしてしまいました。おじいさんは、「いや、驚いた。帰りに、雀がつづらを二つ出してきて、「重いほうと軽いほうとどちらがいいですか?」ときくから、わたしは軽いほうを選んだんだよ。」と、おばあさんに話しました。 |
今日は kyou wa Today| |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you purchase the pack you will get 31 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable PDF)
|
おばあさんは、その話を聞くと、怒っていいました。「どうして重いほうをもらってこなかったんですか?もっとたくさんの宝物がはいっていたにちがいないじゃありませんか」 次の日、おばあさんは、雀の宿へ出かけていきました。「舌切り雀のお宿は、どこだ?ちゅんちゅんちゅん」。すると、「舌きり雀のお宿は、ここだ。ちゅんちゅんちゅん」と聞こえてきました。おばあさんが声のするほうに行ってみると、舌を切られた雀が家の前で待っていました。 「おばあさん、ようこそいらっしゃいました。どうぞお入りください。」 おばあさんがなかへ入ると、雀たちがお料理や踊りの用意をしています。でも、おばあさんは、「そんなものは、どうでもいい。はやくおみやげのつづらをだしておくれ。」と雀をせかしました。 |
を聞くと o kiku to Upon hearing that… |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you purchase the pack you will get 31 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

(Support TJP! Purchase this as a $5 download to receive a slow and normal MP3, Interactive Flash e-book, and a printable PDF)
|
雀は、しかたなくつづらを二つ出してきて、「そうですか、それでは、重いほうと軽いほう、どちらがよろしいですか?」とききました。 おばあさんは、「それはもちろん重いほうだ。」と、さっそくそれを背中に担いで出て行ってしまいました。 おばあさんは、重いつづらを背負ってあるいているうちに、ずいぶん疲れてしまいました。山道の途中で、「これは、とっても重い。いったいどのくらい宝物が入っているか、見てやろう。」と、座ってつづらのふたを開けました。 すると、中から気味の悪いおばけがたくさん飛び出してきて、「この欲張りばばあめ。」と、おばあさんを脅かしました。 おばあさんは、「ひやー、たすけてくれー。」と叫びながら、山道を走って逃げていきました。 おしまい。 |
しかたなく shikatanaku Without choice |
This story is from the $5 Instant Download Japanese Readers collection at TheJapanShop.com. While the complete story is here for free, If you purchase the pack you will get 31 Megs of:
ALL ONLY $5! If you like this story, please consider purchasing the $5 download. Not only will you be GREATLY helping support TheJapanesePage.com, but you will also recieve all the extras above. More... |

This story, The Nose (鼻 hana), was composed in 1916 and is about a monk with a very large nose (hence the title). The story addresses jealousy, egoism, and the making fun of others all with a hint of humor here and there. Natsume Sōseki (夏目漱石) gave the story high praise.
--
The short story is complete here broken down into eight pages for ease of reading. Each page has a MP3 file for that section.
I hope to eventually add a vocabulary list for each section, but it will have to wait. (Unless someone would like to volunteer?! :) )


View the text AND vocabulary as a PDF by clicking to the icon on the right or download the PDF & MP3 in the download section. You can also see the vocabulary by going to the next page.
禅智内供(ぜんちないぐ)の鼻と云えば、池(いけ)の尾(お)で知らない者はない。長さは五六寸あって上唇(うわくちびる)の上から顋(あご)の下まで下っている。形は元も先も同じように太い。云わば細長い腸詰(ちょうづ)めのような物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下っているのである。
五十歳を越えた内供は、沙弥(しゃみ)の昔から、内道場供奉(ないどうじょうぐぶ)の職に陞(のぼ)った今日(こんにち)まで、内心では始終この鼻を苦に病んで来た。勿論(もちろん)表面では、今でもさほど気にならないような顔をしてすましている。これは専念に当来(とうらい)の浄土(じょうど)を渇仰(かつぎょう)すべき僧侶(そうりょ)の身で、鼻の心配をするのが悪いと思ったからばかりではない。それよりむしろ、自分で鼻を気にしていると云う事を、人に知られるのが嫌だったからである。内供は日常の談話の中に、鼻と云う語が出て来るのを何よりも惧(おそ)れていた。
内供が鼻を持てあました理由は二つある。――一つは実際的に、鼻の長いのが不便だったからである。第一飯を食う時にも独りでは食えない。独りで食えば、鼻の先が鋺(かなまり)の 中の飯へとどいてしまう。そこで内供は弟子の一人を膳の向うへ坐らせて、飯を食う間中、広さ一寸長さ二尺ばかりの板で、鼻を持上げていて貰う事にした。し かしこうして飯を食うと云う事は、持上げている弟子にとっても、持上げられている内供にとっても、決して容易な事ではない。一度この弟子の代りをした中童子(ちゅうどうじ)が、嚏(くさめ)をした拍子に手がふるえて、鼻を粥(かゆ)の中へ落した話は、当時京都まで喧伝(けんでん)された。――けれどもこれは内供にとって、決して鼻を苦に病んだ重(おも)な理由ではない。内供は実にこの鼻によって傷つけられる自尊心のために苦しんだのである。
Read by Yumi Boutwell 12-20-07
Text from http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/42_15228.html
禅智内供 【ぜんちないぐ】 Zenchi Naigu (name)
鼻 【はな】 nose
云う 【いう】 to say
池 【いけ】 pond
尾 【お】 (n) tail (name of pond)
知らない 【しらない】 (adj-i) unknown
者 【もの】 (n) person
ない (aux-adj) not
長さ 【ながさ】 (n) length
五六【ごろく】five or six
寸 【すん】 (n) sun (approx. 3.03 cm)
上唇 【うわくちびる】 (n) upper lip
上 【うえ】 above; up; over
から (prt) from
顋 【あご】 (n,adj-no) chin; jaw
下 【した】 (n) below; down; under
まで (prt) (uk) until
下る 【さがる】 (v5r,vi) to hang down
形 【かたち】 (n) form; shape; figure
先 【さき】 point (e.g. pencil); tip; end; nozzle; head (of a line); front
同じ 【おなじ】 (adj-f,n) same
太い 【ふとい】 (adj-i) fat; thick
細長い 【ほそながい】 (adj-i) long and narrow
腸詰め; 腹詰 【ちょうづめ】 (n) sausage
物 【もの】 (n) thing; object
顔 【かお】 (n) face (person)
真ん中(P); 真中 【まんなか(P); まなか(真中)】 (n) middle; centre; center; mid-way
ぶら下がる 【ぶらさがる】 (v5r,vi) to hang from; to dangle; to swing
五十歳 【ごじゅうさい】 age 50
越える 【こえる】 to exceed
沙弥 【しゃみ; さみ】 (n) male Buddhist novice
昔 【むかし】 (adj-no,n-adv,n-t) olden days; former
内道場 【ないどうじょう】 (n) inner practice hall (for Buddhism; on the imperial palace grounds)
供奉 【ぐぶ】 (n,vs) accompanying; being in attendance on
職 【しょく】 (n,n-suf) employment (within temple)
陞 【のぼる】 promotion
今日 【こんにち】 (n-t) today; this day;
内心 【ないしん】 (n-adv,n-t) innermost thoughts; real intention; inmost heart; one's mind; in the heart
始終 【しじゅう】 (adv,n) continuously; from beginning to end; from first to last
苦に病む 【くにやむ】 (exp) to worry; to suffer
勿論 【もちろん】 (adv) of course; certainly; naturally
表面 【ひょうめん】 (n) surface; outside; face; appearance
然程; 左程 【さほど】 (adv,conj) (uk) not so; not particularly; not very; not that much
気になる 【きになる】 (exp,vi) to be on one's mind; to worry one; to care about; to be bothered by; to feel uneasy
専念 【せんねん】 (n,vs) absorption; give undivided attention; devote oneself to
当来 【とうらい】 (n) (arch) afterlife
浄土 【じょうど】 (n) (1) {Buddh} Pure Land (esp. the Western Pure Land paradise of Amitabha); (2) (abbr) Pure Land Buddhism
渇仰; 渇ごう 【かつぎょう】 (n,vs) adoration; reverence; esteem
僧侶 【そうりょ】 (n,adj-no) {Buddh} priest; monk
身 【み】 (n) (1) body; (2) oneself; (3) one's place; one's position
心配 【しんぱい】 (adj-na,n,vs) worry; concern; anxiety
ばっかり only; merely
それより (conj) apart from that; other than that; leaving that aside; more ... than that; but; however
寧ろ(P); 寧(io) 【むしろ】 (adv) rather; better; instead
自分 【じぶん】 (pn,adj-no) (1) myself; yourself; oneself; himself; herself; (2) I; me
ということは 【ということは】 (exp,adv) (uk) that is to say; so that means
嫌 【いや】 (adj-na,n) disagreeable; detestable; unpleasant; reluctant
日常 【にちじょう】 (adj-no,n-adv,n-t) ordinary; regular; everyday; usual
談話 【だんわ】 (n,vs) a talk; conversation
語 【ご】 (n,n-suf) word
出て来る 【でてくる】 (vk) to come out
何よりも 【なによりも; なんよりも】 (adv) more than anything; above all else
おそれる (v1,vt) to fear; to be afraid of
持てあます 【もてあます】 do not know what to do (with nose)
理由 【りゆう】 (n) reason; pretext; motive
二つ(P); 2つ 【ふたつ】 (n) two
一つ(P); 1つ 【ひとつ】 (n) (1) one; (2) for one thing
実際的 【じっさいてき】 (adj-na) practical; realistic; pragmatic
不便 【ふべん】 (adj-na,n) inconvenience; inexpediency; unhandiness
第一(P); 第1 【だいいち】 (adv,n) first; foremost; number one
飯 【めし】 (n) meals; food
食う 【くう】 (v5u,vt) (male) (vulg) to eat
時 【とき】 (n-adv,n) occasion; moment
一人で(P); 独りで(P) 【ひとりで】 (exp) alone; by oneself
鋺 【かなまり】 (n) small metal bowl
届く 【とどく】 (v5k,vi) (1) to reach; to arrive; to get through; to get at
其処で 【そこで】 (conj) (uk) so; accordingly; now; then; thereupon; therefore
弟子 【でし(P); ていし】 (n,adj-no) pupil; disciple; adherent; follower; apprentice
膳 【ぜん】 (n) (1) small dining table (usu. for a single person); serving tray (with legs); (2) meal; food; serving
向こう 【むこう】 (n) (1) opposite side; other side
間中 【あいだじゅう】 (n) during
広さ 【ひろさ】 (n) extent
寸 【すん】 (n) sun (approx. 3.03 cm)
尺 【しゃく】 (n) (1) shaku (unit of distance approximately equal to 30.3 cm)
板 【いた】 (n) board; plank
持ち上げる; 持上げる 【もちあげる】 (v1,vt) to raise; to lift up
貰う 【もらう】 (v5u,vt) (uk) to receive; to take; to accept
併し(P); 然し(P) 【しかし】 (conj) (uk) however; but
斯うして 【こうして】 (conj) thus
に取って 【にとって】 (exp) to; for; concerning; as far as ... is concerned; regarding
決して 【けっして(P); けして(ik)】 (adv) never; by no means; decidedly; indisputably
容易 【ようい】 (adj-na,n) easy; simple; plain
一度 【いちど】 (n-adv) (1) once; one time; on one occasion
代わり(P); 代り 【かわり(P); がわり】 (n) (1) (read かわり) substitute; deputy; proxy; alternate
中童子 【ちゅうどうし】 (n) (arch) temple pageboy
嚏 【くしゃみ(P); くさめ; くっさめ】 (n) (uk) sneeze
拍子 【ひょうし】 (n) the moment; the instance; chance
震える(P); 顫える 【ふるえる】 (v1,vi) to shiver; to shake; to quake; to tremble; to quaver; to quiver
粥 【かゆ】 (n) thin rice porridge; watery cooked rice; rice gruel
当時 【とうじ】 (n-adv,n-t) at that time; in those days
京都 【きょうと】 (n) Kyoto
喧伝 【けんでん】 (n,vs) widely talked about
けど(P); けれども(P); けども (conj,prt) but; however; although
に取って 【にとって】 (exp)
to; for; concerning; as far as ... is concerned; regarding
苦に病む 【くにやむ】 (exp) to worry; to suffer
重 【おも】 (adj-na,n) chief; main; principal; important
実に 【じつに】 truly; really
傷 【きず】 (n) wound; injury
自尊心 【じそんしん】 (n) self-respect; conceit
為に 【ために】 (conj) (1) (uk) for; for the sake of; to one's advantage; in favor of; in favour of; on behalf of; (2) because of; as a result of


View the text as a PDF by clicking to the icon on the right or download the PDF & MP3 in the download section.
池の尾の町の者は、こう云う鼻をしている禅智内供のために、内供の俗でない事を仕合せだと云った。あの鼻では誰も妻になる女があるまいと思ったからである。中にはまた、あの鼻だから出家(しゅっけ)したのだろうと批評する者さえあった。しかし内供は、自分が僧であるために、幾分でもこの鼻に煩(わずらわ)される事が少くなったと思っていない。内供の自尊心は、妻帯と云うような結果的な事実に左右されるためには、余りにデリケイトに出来ていたのである。そこで内供は、積極的にも消極的にも、この自尊心の毀損(きそん)を恢復(かいふく)しようと試みた。
第一に内供の考えたのは、この長い鼻を実際以上に短く見せる方法である。これは人のいない時に、鏡へ向って、いろいろな角度から顔を映しながら、熱心に工夫(くふう)を凝(こ)らして見た。どうかすると、顔の位置を換えるだけでは、安心が出来なくなって、頬杖(ほおづえ)をついたり頤(あご)の 先へ指をあてがったりして、根気よく鏡を覗いて見る事もあった。しかし自分でも満足するほど、鼻が短く見えた事は、これまでにただの一度もない。時による と、苦心すればするほど、かえって長く見えるような気さえした。内供は、こう云う時には、鏡を箱へしまいながら、今更のようにため息をついて、不承不承に また元の経机(きょうづくえ)へ、観音経(かんのんぎょう)をよみに帰るのである。
Read by Yumi Boutwell 12-20-07
Text from http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/42_15228.html
This is a vocabulary list for most of the words found in the second part of Hana. I've tried to only capture the meaning as found in the story, but I am sure I missed or mixed up a few--please report any errors or suggestions for clarity.
池 【いけ】 (n) pond
尾 【お】 (n) tail (name of pond)
町 【まち】 (n) town
者 【もの】 (n) person
こう云う 【こういう】 (adj-pn) such; like this
鼻 【はな】 (n) nose
禅智内供 【ぜんちないぐ】 Zenchi Naigu (name)
為に 【ために】 (conj) (1) for; for the sake of; to one's advantage; in favor of; in favour of; on behalf of; (2) because of; as a result of
俗 【ぞく】 (adj-na,n) customs; manners; the world; worldliness; vulgarity; mundane things; the laity
事 【こと】 (n) thing; matter; fact; circumstances; business; reason; experience
試合(ateji)(P); 仕合(ateji) 【しあい】 (n,vs) match; game; bout; contest
言う(P); 云う; 謂う 【いう(P); ゆう(P)】 (v5u) to say
誰も 【だれも】 (conj) (1) (uk) everyone; anyone; (2) no-one (with neg. verb)
妻 【つま】 (n) wife
になる becomes; will become; turns out
まい (aux) (1) probably isn't (doesn't, won't, etc.); (2) don't (doesn't) intend to; intend not to; (3) must not; (when used in an imperative sentence) don't
中には 【なかには】 (adv) some (of them); among (them)
又(P); 亦; 復 【また】 (adv,conj,pref) (uk) again; and; also; still (doing something)
出家 【しゅっけ; すけ(ok)】 (n,vs) {Buddh} entering the priesthood; cenobite (coenobite); priest; monk; nun
だろう(P); だろ (exp) (1) seems; I think; I guess; I wonder; I hope; (2) don't you agree?; I thought you'd say that!
批評 【ひひょう】 (n,vs,adj-no) criticism; review; commentary
さえ(P); すら (prt) even; if only; if just; as long as; the only thing needed
併し(P); 然し(P) 【しかし】 (conj) (uk) however; but
自分 【じぶん】 (pn,adj-no) (1) myself; yourself; oneself; himself; herself; (2) I; me
僧 【そう】 (n) monk; priest
幾分 【いくぶん】 (adv,n) (1) somewhat; to some extent; to some degree; (n) (2) some; part; portion
少ない(P); 少い(io); 尠い; 寡い 【すくない】 (adj-i) few; a little; scarce; insufficient; seldom
結果的 【けっかてき】 (adj-na) concerning the result (as opposed to the means used to achieve this result or the original goal)
事実 【じじつ】 (n-adv,n) fact; truth; reality
左右 【さゆう】 (n,vs) (1) left and right; (2) influence; control; domination
余りに 【あまりに】 (adv) (uk) too much; excessively; too
デリケート (adj-na,n) delicate
其処で 【そこで】 (conj) (uk) so; accordingly; now; then; thereupon; therefore
積極的 【せっきょくてき】 (adj-na) assertive; positive; active; proactive
消極的 【しょうきょくてき】 (adj-na) negative; half-hearted; passive; unmotivated
毀損; 棄損; き損 【きそん】 (n,vs) damage; injury; defamation; waste
回復(P); 快復; 恢復 【かいふく】 (n,vs) recovery (from illness); improvement; rehabilitation; restoration; convalescence;
試みる 【こころみる】 (v1,vt) to try; to tes
実際 【じっさい】 (adj-no,adv,n) (1) practicality; practical; (2) reality; actuality; actual conditions; (3) {Buddh} bhutakoti (limit of reality);
見せる 【みせる】 (v1,vt) to show; to display
色々 【いろいろ】 various
角度 【かくど】 (n,adj-no) angle
顔 【かお】 (n) face (person)
映す 【うつす】 (v5s,vt) to project; to reflect; to cast (shadow)
乍ら 【ながら】 (prt) while; during; as
熱心 【ねっしん】 (adj-na,n) zeal; enthusiasm
工夫 【こうふ】 (n) (sens) labourer; laborer; blue-collar worker
凝らす 【こごらす】 (v5s,vt) to concentrate one's attention on; to devote oneself to something; to ponder; to meditate
どうかすると (exp) there is a tendency; there is a possibility
位置 【いち】 (n,vs) place; situation; position; location
換える 【かえる】 (v1,vt) to exchange; to interchange
安心 【あんしん】 (adj-na,n,vs) relief; peace of mind
頬杖 【ほおづえ】 (n) resting one's chin in one's hands
顎(P); 齶; 頤; 顋; 腮 【あご】 (n,adj-no) chin; jaw
指 【ゆび(P); および; おゆび】 (n) finger; toe; digit
宛てがう; 充てがう; 宛がう 【あてがう】 (v5u,vt) (1) to allot; to allocate; (2) to supply with; to furnish; (3) to fit to; to fasten to; to apply to
根気 【こんき】 (n) patience; perseverance; persistence; tenacity; energy
鏡 【かがみ】 (n) mirror
覗う 【うかがう】 (v5u,vt) to peep (through); to peek; to examine (esp. covertly)
満足 【まんぞく】 (adj-na,n,vs) satisfaction
程 【ほど】 (n-adv,n) degree; extent; bounds; limit
此れ迄に; 此れまでに 【これまでに】 (adv) (uk) before now; hitherto
只(P); 唯(P); 徒; 但; 常 【ただ】 (adj-no) only; merely; just; simply
一度も 【いちども】 (adv) never (in sentence with neg. verb)
時に 【ときに】 (exp) sometimes; occasionally
苦心 【くしん】 (n,vs) pain; trouble; anxiety; diligence; hard work
気さえする 【きさえする】 (exp) (more emphatic than 気がする) to have a certain mood or feeling; to have a hunch
箱(P); 函; 匣; 筥; 筐; 凾 【はこ(P); こう(匣)】 (n) box
今更(P); 今さら 【いまさら】 (adv,n) now (after such a long time); at this late hour (i.e. it is too late for something)
ため息(P); 溜め息(P); 溜息(io) 【ためいき】 (n) sigh
不承不承 【ふしょうぶしょう】 (adv,n,adj-no) reluctantly; grudgingly; unwilling
経机 【きょうづくえ】 (n) sutra-reading desk
観音 【かんのん】 (n) Kannon; Kwannon; Buddhist deity of mercy
経 【きょう】 (n) sutra; Buddhist scriptures
帰る 【かえる】 to return


View the text as a PDF by clicking to the icon on the right or download the PDF & MP3 in the download section.
それからまた内供は、絶えず人の鼻を気にしていた。池の尾の寺は、僧供講説(そうぐこうせつ)などのしばしば行われる寺である。寺の内には、僧坊が隙なく建て続いて、湯屋では寺の僧が日毎に湯を沸かしている。従ってここへ出入する僧俗の類(たぐい)も甚だ多い。内供はこう云う人々の顔を根気よく物色した。一人でも自分のような鼻のある人間を見つけて、安心がしたかったからである。だから内供の眼には、紺の水干(すいかん)も白の帷子(かたびら)もはいらない。まして柑子色(こうじいろ)の帽子や、椎鈍(しいにび)の法衣(ころも)なぞは、見慣れているだけに、有れども無きが如くである。内供は人を見ずに、ただ、鼻を見た。――しかし鍵鼻(かぎばな)はあっても、内供のような鼻は一つも見当らない。その見当らない事が度重なるに従って、内供の心は次第にまた不快になった。内供が人と話しながら、思わずぶらりと下っている鼻の先をつまんで見て、年甲斐(としがい)もなく顔を赤らめたのは、全くこの不快に動かされての所為(しょい)である。
最後に、内供は、内典外典(ないてんげてん)の中に、自分と同じような鼻のある人物を見出して、せめても幾分の心やりにしようとさえ思った事がある。けれども、目連(もくれん)や、舎利弗(しゃりほつ)の鼻が長かったとは、どの経文にも書いてない。勿論竜樹(りゅうじゅ)や馬鳴(めみょう)も、人並の鼻を備えた菩薩(ぼさつ)である。内供は、震旦(しんたん)の話の序(ついで)に蜀漢(しょくかん)の劉玄徳(りゅうげんとく)の耳が長かったと云う事を聞いた時に、それが鼻だったら、どのくらい自分は心細くなくなるだろうと思った。
Read by Yumi Boutwell 12-20-07
Text from http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/42_15228.html


View the text as a PDF by clicking to the icon on the right or download the PDF & MP3 in the download section.
内供がこう云う消極的な苦心をしながらも、一方ではまた、積極的に鼻の短くなる方法を試みた事は、わざわざここに云うまでもない。内供はこの方面でもほとんど出来るだけの事をした。烏瓜(からすうり)を煎(せん)じて飲んで見た事もある。鼠の尿(いばり)を鼻へなすって見た事もある。しかし何をどうしても、鼻は依然として、五六寸の長さをぶらりと唇の上にぶら下げているではないか。
所がある年の秋、内供の用を兼ねて、京へ上った弟子(でし)の僧が、知己(しるべ)の医者から長い鼻を短くする法を教わって来た。その医者と云うのは、もと震旦(しんたん)から渡って来た男で、当時は長楽寺(ちょうらくじ)の供僧(ぐそう)になっていたのである。
内供は、いつものように、鼻などは気にかけないと云う風をして、わざとその法もすぐにやって見ようとは云わずにいた。そうして一方では、気軽な口調で、食事の度毎に、弟子の手数をかけるのが、心苦しいと云うような事を云った。内心では勿論弟子の僧が、自分を説伏(ときふ)せ て、この法を試みさせるのを待っていたのである。弟子の僧にも、内供のこの策略がわからない筈はない。しかしそれに対する反感よりは、内供のそう云う策略 をとる心もちの方が、より強くこの弟子の僧の同情を動かしたのであろう。弟子の僧は、内供の予期通り、口を極めて、この法を試みる事を勧め出した。そうし て、内供自身もまた、その予期通り、結局この熱心な勧告に聴従(ちょうじゅう)する事になった。
Read by Yumi Boutwell 2-24-08
Text from http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/42_15228.html


View the text as a PDF by clicking to the icon on the right or download the PDF & MP3 in the download section.
その法と云うのは、ただ、湯で鼻を茹(ゆ)でて、その鼻を人に踏ませると云う、極めて簡単なものであった。
湯は寺の湯屋で、毎日沸かしている。そこで弟子の僧は、指も入れられないような熱い湯を、すぐに提(ひさげ)に入れて、湯屋から汲んで来た。しかしじかにこの提へ鼻を入れるとなると、湯気に吹かれて顔を火傷(やけど)する惧(おそれ)がある。そこで折敷(おしき)へ穴をあけて、それを提の蓋(ふた)にして、その穴から鼻を湯の中へ入れる事にした。鼻だけはこの熱い湯の中へ浸(ひた)しても、少しも熱くないのである。しばらくすると弟子の僧が云った。
――もう茹(ゆだ)った時分でござろう。
内供は苦笑した。これだけ聞いたのでは、誰も鼻の話とは気がつかないだろうと思ったからである。鼻は熱湯に蒸(む)されて、蚤(のみ)の食ったようにむず痒(がゆ)い。
弟子の僧は、内供が折敷の穴から鼻をぬくと、そのまだ湯気の立っている鼻を、両足に力を入れながら、踏みはじめた。内供は横になって、鼻を床板の上へのばしながら、弟子の僧の足が上下(うえした)に動くのを眼の前に見ているのである。弟子の僧は、時々気の毒そうな顔をして、内供の禿(は)げ頭を見下しながら、こんな事を云った。
――痛うはござらぬかな。医師は責(せ)めて踏めと申したで。じゃが、痛うはござらぬかな。
内供は首を振って、痛くないと云う意味を示そうとした。所が鼻を踏まれているので思うように首が動かない。そこで、上眼(うわめ)を使って、弟子の僧の足に皹(あかぎれ)のきれているのを眺めながら、腹を立てたような声で、
――痛うはないて。
と答えた。実際鼻はむず痒い所を踏まれるので、痛いよりもかえって気もちのいいくらいだったのである。
しばらく踏んでいると、やがて、粟粒(あわつぶ)のようなものが、鼻へ出来はじめた。云わば毛をむしった小鳥をそっくり丸炙(まるやき)にしたような形である。
Read by Yumi Boutwell 6-5-08
Text from http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/42_15228.html


View the text as a PDF by clicking to the icon on the right or download the PDF & MP3 in the download section.
弟子の僧はこれを見ると、足を止めて独り言のようにこう云った。
――これを鑷子(けぬき)でぬけと申す事でござった。
内供は、不足らしく頬をふくらせて、黙って弟子の僧のするなりに任せて置いた。勿論弟子の僧の親切がわからない訳ではない。それは分っても、自分の鼻を まるで物品のように取扱うのが、不愉快に思われたからである。内供は、信用しない医者の手術をうける患者のような顔をして、不承不承に弟子の僧が、鼻の毛 穴から鑷子(けぬき)で脂(あぶら)をとるのを眺めていた。脂は、鳥の羽の茎(くき)のような形をして、四分ばかりの長さにぬけるのである。
やがてこれが一通りすむと、弟子の僧は、ほっと一息ついたような顔をして、
――もう一度、これを茹でればようござる。
と云った。
内供はやはり、八の字をよせたまま不服らしい顔をして、弟子の僧の云うなりになっていた。
さて二度目に茹でた鼻を出して見ると、成程、いつになく短くなっている。これではあたりまえの鍵鼻と大した変りはない。内供はその短くなった鼻を撫(な)でながら、弟子の僧の出してくれる鏡を、極(きま)りが悪るそうにおずおず覗(のぞ)いて見た。
鼻は――あの顋(あご)の下まで下っていた鼻は、ほとんど嘘のように萎縮して、今は僅(わずか)に上唇の上で意気地なく残喘(ざんぜん)を保っている。所々まだらに赤くなっているのは、恐らく踏まれた時の痕(あと)であろう。こうなれば、もう誰も哂(わら)うものはないにちがいない。
――鏡の中にある内供の顔は、鏡の外にある内供の顔を見て、満足そうに眼をしばたたいた。
しかし、その日はまだ一日、鼻がまた長くなりはしないかと云う不安があった。そこで内供は誦経(ずぎょう)する時にも、食事をする時にも、暇さえあれば手を出して、そっと鼻の先にさわって見た。が、鼻は行儀(ぎょうぎ)よく唇の上に納まっているだけで、格別それより下へぶら下って来る景色もない。それから一晩寝てあくる日早く眼がさめると内供はまず、第一に、自分の鼻を撫でて見た。鼻は依然として短い。内供はそこで、幾年にもなく、法華経(ほけきょう)書写の功を積んだ時のような、のびのびした気分になった。
Read by Yumi Boutwell 6-5-08
Text from http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/42_15228.html


View the text as a PDF by clicking to the icon on the right or download the PDF & MP3 in the download section.
所が二三日たつ中に、内供は意外な事実を発見した。それは折から、用事があって、池の尾の寺を訪れた侍(さむらい)が、前よりも一層可笑(おか)しそうな顔をして、話も碌々(ろくろく)せずに、じろじろ内供の鼻ばかり眺めていた事である。それのみならず、かつて、内供の鼻を粥(かゆ)の中へ落した事のある中童子(ちゅうどうじ)なぞは、講堂の外で内供と行きちがった時に、始めは、下を向いて可笑(おか)しさをこらえていたが、とうとうこらえ兼ねたと見えて、一度にふっと吹き出してしまった。用を云いつかった下法師(しもほうし)たちが、面と向っている間だけは、慎(つつし)んで聞いていても、内供が後(うしろ)さえ向けば、すぐにくすくす笑い出したのは、一度や二度の事ではない。
内供ははじめ、これを自分の顔がわりがしたせいだと解釈した。しかしどうもこの解釈だけでは十分に説明がつかないようである。――勿論、中童子や下法師が哂(わら)う原因は、そこにあるのにちがいない。けれども同じ哂うにしても、鼻の長かった昔とは、哂うのにどことなく容子(ようす)がちがう。見慣れた長い鼻より、見慣れない短い鼻の方が滑稽(こっけい)に見えると云えば、それまでである。が、そこにはまだ何かあるらしい。
――前にはあのようにつけつけとは哂わなんだて。
内供は、誦(ず)しかけた経文をやめて、禿(は)げ頭を傾けながら、時々こう呟(つぶや)く事があった。愛すべき内供は、そう云う時になると、必ずぼんやり、傍(かたわら)にかけた普賢(ふげん)の画像を眺めながら、鼻の長かった四五日前の事を憶(おも)い出して、「今はむげにいやしくなりさがれる人の、さかえたる昔をしのぶがごとく」ふさぎこんでしまうのである。――内供には、遺憾(いかん)ながらこの問に答を与える明が欠けていた。
――人間の心には互に矛盾(むじゅん)した二つの感情がある。勿論、誰でも他人の不幸に同情しない者はない。所がその人がその不幸を、どうにかして切りぬける事が出来ると、今度はこっちで何となく物足りないような心もちがする。少し誇張して云えば、もう一度その人を、同じ不幸に陥(おとしい)れ て見たいような気にさえなる。そうしていつの間にか、消極的ではあるが、ある敵意をその人に対して抱くような事になる。
――内供が、理由を知らないながら も、何となく不快に思ったのは、池の尾の僧俗の態度に、この傍観者の利己主義をそれとなく感づいたからにほかならない。
Read by Yumi Boutwell 6-5-08
Text from http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/42_15228.html


View the text as a PDF by clicking to the icon on the right or download the PDF & MP3 in the download section.
そこで内供は日毎に機嫌(きげん)が悪くなった。二言目には、誰でも意地悪く叱(しか)りつける。しまいには鼻の療治(りょうじ)をしたあの弟子の僧でさえ、「内供は法慳貪(ほうけんどん)の罪を受けられるぞ」と陰口をきくほどになった。殊に内供を怒らせたのは、例の悪戯(いたずら)な中童子である。ある日、けたたましく犬の吠(ほ)える声がするので、内供が何気なく外へ出て見ると、中童子は、二尺ばかりの木の片(きれ)をふりまわして、毛の長い、痩(や)せた尨犬(むくいぬ)を逐(お)いまわしている。それもただ、逐いまわしているのではない。「鼻を打たれまい。それ、鼻を打たれまい」と囃(はや)しながら、逐いまわしているのである。内供は、中童子の手からその木の片をひったくって、したたかその顔を打った。木の片は以前の鼻持上(